【実録】オープンカントリーRT 225/70R16をジムニーに履く前に!燃費悪化と乗り心地の真実

【実録】オープンカントリーRT 225/70R16をジムニーに履く前に!燃費悪化と乗り心地の真実

ジムニーという車は、手に入れたその瞬間から「次はどこをいじろうか?」とワクワクさせてくれる不思議な魅力を持っていますよね。街中を走っていると、リフトアップされた車両や、ゴツゴツしたタイヤを履いたカスタム車両に自然と目が奪われてしまう経験、きっとあなたにもあるはずです。その中でも、特にここ数年で圧倒的な装着率を誇り、もはや「ジムニーカスタムの定番」とも言える存在になったのが、TOYO TIRES(トーヨータイヤ)の「OPEN COUNTRY R/T(オープンカントリー アールティー)」です。

なかでも「225/70R16」というサイズは、ジムニーシエラ(JB74)オーナーの間で「神サイズ」や「ゴールデンサイズ」と囁かれている特別な存在です。なぜなら、純正車高のままでもギリギリ履ける最大級のサイズでありながら、見た目の迫力が劇的に変わるからです。しかし、ネットで検索してみると「干渉する」「しない」という意見が入り乱れていたり、「燃費が激落ちした」「乗り心地が悪い」といったネガティブな口コミも見かけたりして、購入ボタンを押すのを躊躇している方も多いのではないでしょうか。

私自身、タイヤ選びには散々悩み、多くの失敗も経験してきました。だからこそ言えるのは、このタイヤは間違いなく魅力的ですが、導入するには「正しい知識」と「ちょっとした覚悟」が必要だということです。見た目の格好良さだけで選んでしまい、後から「こんなはずじゃなかった」と後悔してほしくありません。そんな慎重派のあなたのために、今回はこの人気タイヤに関するリアルな実情、メリットだけでなくデメリットも含めた「真実」を、包み隠さずお伝えしたいと思います。

記事のポイント
  • 225/70R16サイズを装着した際のバンパー干渉の現実と具体的な解決策
  • JB64とJB74それぞれにおける車検適合の壁とハミタイのリスク管理
  • 純正タイヤから交換した後にドライバーが直面する燃費や乗り心地のリアルな変化
  • 長く安全に履き続けるためのLTタイヤ特有の適正空気圧と雪道性能の限界
目次

オープンカントリーRT 225/70R16はジムニーに干渉する?

オープンカントリーRT 225/70R16はジムニーに干渉する?

ジムニーカスタムにおいて、タイヤサイズのアップは最も効果的なドレスアップ手段の一つですが、そこで常に付きまとうのが「干渉(かんしょう)」という物理的な問題です。特に今回の主役である225/70R16は、メーカーが想定している純正サイズ(195/80R15)と比較して、外径で約30mm、幅でも約30mmも大きくなっています。「たかが3cm」と思うかもしれませんが、自動車の設計において3cmの差というのは非常に巨大です。ポン付けで全く問題なく走れるのか、それとも何らかの加工が必要なのか。まずはこの一番気になる物理的なマッチングについて、忖度なしの事実を解説していきます。

ハンドル全切り時の干渉対策

ハンドル全切り時の干渉対策

まず結論から申し上げますと、ジムニーシエラ(JB74)にこの225/70R16サイズを履かせた場合、ハンドルを全切りした際にフロントバンパーの下側やインナーライナー(タイヤハウス内の黒いカバー)に干渉する可能性が極めて高いと考えてください。「絶対に当たる」とは言い切れないのが難しいところで、車両の個体差や履かせるホイールのインセット、さらにはタイヤの銘柄による微妙な形状の違いで「ギリギリ当たらない」というラッキーなケースも存在します。しかし、基本的には「当たるもの」として準備をしておくのが正解です。

具体的にどのようなシチュエーションで当たるかというと、平らなアスファルトの上で停車したままハンドルを切るだけなら当たらないこともあります。しかし、問題は「動いている時」です。例えば、狭い駐車場でバック駐車をするためにハンドルをいっぱいに切ったまま後退した瞬間や、コンビニの入り口などの段差を斜めに乗り越えるようなシーンです。サスペンションが縮んでタイヤがホイールハウスの奥に入り込んだ状態でハンドルを切ると、タイヤの角(ショルダー部分)がバンパーの内側に接触し、「ザザッ」「ガガッ」という精神衛生上よろしくない音が車内に響き渡ります。

具体的な干渉部位とDIYでの対策

干渉するのは主に「フロントバンパー下部のインナーライナー」と、場合によっては「マッドフラップ(泥除け)」です。これを回避するための最も一般的な方法は、干渉する部分を物理的にカットしてしまう「トリミング加工」です。

【バンパーカットの手順】

  1. ハンドルを全切りして、どこが当たっているか(または当たりそうか)を目視で確認し、マーキングします。
  2. カッターナイフやプラスチック用ノコギリを用意します。純正バンパーの樹脂は意外と柔らかいので、カッターでも十分に切れます。
  3. 干渉部分を斜めに切り落とします。あまり大きく切りすぎると見栄えが悪くなるので、少しずつ様子を見ながらカットするのがコツです。
  4. 切り口をヤスリで整えて完成です。

「新車のバンパーを切るなんて!」と抵抗がある方もいるかもしれませんが、見えない部分の数センチですので、多くのオーナーさんがDIYで行っています。もちろん、自分でやるのが不安な方はカスタムショップに依頼すれば、綺麗に加工してくれますし、そもそもクリアランスが広く取られている社外の「ショートバンパー」や「薄型バンパー」に交換してしまうのも、根本的な解決策として非常に有効です。

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車検対応とハミタイの注意点

車検対応とハミタイの注意点

カスタムを楽しむ上で絶対に避けて通れないのが「車検」のルールです。「みんな履いているから大丈夫だろう」という安易な考えは禁物です。実はこのサイズ、車種(JB64かJB74か)によって、その法的ハードルの高さが天と地ほど異なります。ここは非常に重要なパートですので、ご自身の車種に合わせてしっかりと読み込んでください。

JB64(軽自動車ジムニー)の場合:絶望的な壁

【警告】JB64にそのまま装着するのは違法です
軽自動車であるJB64ジムニーに225/70R16を装着することは、ノーマルフェンダーのままでは物理的に不可能ですし、仮に履けたとしても法的にアウトです。

理由は単純明快で、軽自動車の規格枠(全幅1,480mm以下)を大幅に超えてしまうからです。225mmというタイヤ幅は、JB64のボディから数センチ飛び出します。タイヤがボディからはみ出している状態、いわゆる「ハミタイ」は保安基準不適合となり、公道を走ることはできませんし、当然ディーラーへの入庫も拒否されます。JB64でこのサイズを合法的に履くためには、オーバーフェンダーを装着して車幅を広げ、軽自動車ナンバー(黄色)を返納して普通車ナンバー(白)を取得する「構造変更手続き」が必須となります。これは維持費(税金)が上がることを意味するため、非常に覚悟のいる選択となります。

JB74(ジムニーシエラ)の場合:グレーゾーンの攻防

一方、普通車であるシエラには純正でオーバーフェンダーが付いているため、225幅のタイヤでも基本的にはフェンダー内に収まります。しかし、ここで問題になるのが「ホイールのサイズ(インセット)」と「タイヤの個体差」です。

オープンカントリーRTは、サイドウォールのデザインがゴツゴツしており、実際の数値以上に膨らんで見えます。そのため、ホイールのインセット(車体外側への張り出し具合)によっては、タイヤの一番膨らんでいる部分がフェンダーから数ミリはみ出してしまうことがあります。現在の車検基準では「タイヤのゴム部分なら10mm未満のはみ出しはOK」という緩和規定がありますが、これはあくまで「ゴム部分」の話であり、ホイールやタイヤのロゴ部分がはみ出しているとNG判定を受けることがあります。

検査員の判断によって合否が分かれる微妙なラインになることが多いため、安心を買いたいのであれば、「9mm幅のフェンダーモール」の貼り付けをおすすめします。これを貼ることで車幅の記載変更なしで車検に対応できる範囲を広げることができ、ハミタイのリスクを最小限に抑えることができます。

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ノーマル車高かリフトアップか

ノーマル車高かリフトアップか

「タイヤを変えたいけど、リフトアップまでは予算が回らない」「家族も乗るから車高は上げたくない」という相談をよく受けます。225/70R16というサイズは、リフトアップ必須なのか、それともノーマル車高でもイケるのか。これこそが、このサイズが「神サイズ」と呼ばれる所以でもあります。

結論をお伝えすると、JB74シエラであれば、先ほど解説したバンパーの干渉対策さえ行えば、ノーマル車高(純正車高)でも装着して走行することは可能です。実際に、街乗りメインのユーザーの中には、あえてリフトアップせずにこのタイヤを履かせている方もたくさんいます。

「塊感(かたまりかん)」というスタイルの魅力

ノーマル車高に大径タイヤを履かせると、タイヤとフェンダーの隙間(クリアランス)が狭くなります。一見すると窮屈に思えるかもしれませんが、これが逆に車両全体にドッシリとした安定感を与え、ギュッと詰まったような「塊感」を演出してくれます。リフトアップした軽快なオフロードスタイルとはまた違った、重厚でクラシックな雰囲気が漂い、個人的には非常に格好良いスタイルだと感じています。

ただし、オフロード走行はNG

しかし、これには明確な限界があります。あくまで「街乗り」や「フラットな林道」レベルでの話です。もしあなたが、タイヤを交換した後にモーグルコースや激しい凹凸のある河川敷を走りたいと思っているなら、ノーマル車高では絶対に足りません。

サスペンションが大きく縮むような動きをすると、タイヤがフェンダーの天井部分や奥側に激しく接触し、最悪の場合、フェンダーを変形させたりタイヤを傷つけたりしてしまいます。「見た目重視で街乗りしかしない」と割り切れるならノーマル車高でもOKですが、「ジムニーらしい走破性も楽しみたい」と欲張るなら、やはり最低でも1インチ、理想を言えば2インチ程度のリフトアップをセットで検討することを強く推奨します。

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人気のホワイトレターの魅力

人気のホワイトレターの魅力

機能性やサイズの話も大切ですが、私たちがオープンカントリーRTを選ぶ最大の動機、それは何と言ってもこの「ホワイトレター(White Letter)」の圧倒的な存在感ではないでしょうか。

225/70R16サイズは、タイヤの側面に刻まれた「OPEN COUNTRY R/T」というロゴが白く着色されている「OWL(アウトラインホワイトレター)」仕様ではありません。文字の中まで白く塗りつぶされた、くっきりとしたホワイトレター仕様になっています(反対側はブラックレターになっており、組み込み時に選択可能です)。

なぜこれほどまでにジムニーに似合うのか

ジムニー、特に現行型のJB64/74は、原点回帰したスクエア(四角い)なボディデザインが特徴です。このレトロで無骨なボディに、少しクラシカルな雰囲気を持つホワイトレタータイヤを合わせることで、まるで70年代〜80年代の四駆ブームの頃のような、懐かしくも新しい独特の世界観が生まれます。駐車場に停めた自分の愛車を振り返って見たとき、黒いタイヤの中に白く浮かび上がるロゴが目に入ると、「ああ、カスタムして良かったな」という所有欲が満たされる瞬間があります。これは数値やスペックでは語れない、エモーショナルな価値です。

白さを保つためのメンテナンス

ただし、この白さを維持するにはそれなりの努力が必要です。ホワイトレターは白いペンキで塗っているわけではなく、白いゴムの層を表面に出しているのですが、この白いゴムは非常に汚れを吸着しやすい性質を持っています。ブレーキダストや泥汚れ、タイヤワックスの油分などが付着すると、すぐに茶色く変色してしまいます。

【ホワイトレターのお手入れ】
普通のカーシャンプーだけでは落ちない汚れには、「クレンザー(研磨剤入り洗剤)」と「タワシ」が最強の組み合わせです。少し力を入れてゴシゴシ擦ると、一皮剥けたように真っ白な文字が蘇ります。最近ではホワイトレター専用のクリーナーも市販されていますので、それらを活用するのも良いでしょう。

「汚れるのが嫌だから」と、あえてブラックレター側を表にして履く(裏履きする)という選択肢もあります。これはこれで「玄人感」が出て渋いのですが、やはり一度はホワイトレターの華やかさを味わってみてほしいですね。

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最適なホイールサイズの選び方

最適なホイールサイズの選び方

タイヤが決まったら、次はホイール選びです。タイヤとホイールはセットで考えるべきもので、ホイールのサイズ選びを間違えると、せっかくのタイヤの性能が発揮できなかったり、見た目がイメージと違ってしまったりします。

225/70R16のタイヤに対して、メーカーが推奨しているホイールのリム幅(太さ)は「6.0J 〜 7.0J」です。ここで一つの疑問が浮かびます。「シエラ純正のアルミホイール(5.5J)には履けないのか?」という点です。

純正ホイール(5.5J)への装着について

結論から言うと、5.5Jの純正ホイールに225幅のタイヤを組むことは可能ですし、実際にそうしているオーナーさんも多数います。危険ということはありません。しかし、推奨サイズよりもリム幅が狭いため、タイヤのサイドウォールが外側に丸く膨らむ「バルーン形状」になりやすくなります。

この「ムチムチ感」や「風船感」を、四駆らしいマッシブなスタイルとして好む方もいれば、逆に「もっとシュッとスマートに見せたい」という方もいます。もしあなたが後者で、サイドウォールを垂直に立たせてスクエアなシルエットを作りたいのであれば、社外品の「6.0J」のホイールを選ぶのがベストマッチです。

スクロールできます
項目推奨値・備考
推奨リム幅6.0J 〜 7.0J(タイヤの性能を最も発揮できる幅)
JB74純正5.5J(装着可能だが、タイヤ側面が丸く膨らむ傾向)
インセット±0 〜 +5 付近(フェンダーツライチを狙うならこの範囲)
注意点マイナスオフセット(-5など)を選ぶとハミタイのリスク大

ホイールのインセット(オフセット)に関しては、JB74の場合「±0」前後を選ぶと、フェンダーとタイヤの面が揃う「ツライチ」に近い状態になり、非常に格好良く決まります。ただし、マイナスオフセット(例:-5や-20)のホイールを選ぶと、タイヤが外に出すぎてしまい、9mmフェンダーモールを貼っても収まらない可能性が出てくるので注意が必要です。

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オープンカントリーRT 225/70R16装着ジムニーの性能評価

オープンカントリーRT 225/70R16装着ジムニーの性能評価

ここまでは「見た目」や「装着の可否」に焦点を当ててきましたが、車は走ってなんぼの道具です。タイヤを変えるということは、車の運動性能そのものを変えることを意味します。純正タイヤ(H/T:ハイウェイテレイン)から、ブロックの大きなR/Tタイヤに交換し、さらにサイズアップまで行うわけですから、乗り味に変化がないはずがありません。

ここでは、実際に装着した後にドライバーが肌で感じる「走行性能の変化」について、良い面も悪い面も正直にお話しします。「こんなはずじゃなかった」とならないよう、しっかりとシミュレーションしておきましょう。

装着後の実燃費と重量の影響

装着後の実燃費と重量の影響

まず、覚悟しておかなければならない最大のデメリット、それが「重量増による燃費と加速の悪化」です。これを避けて通ることはできません。

オープンカントリーRTの225/70R16サイズは、一般的な乗用車用タイヤ(Pメトリック)ではなく、小型トラック用タイヤである「LT規格(ライトトラック規格)」で作られています。これは、重い荷物を積んでも耐えられるように、内部構造が非常に頑丈に作られていることを意味します。頑丈であるということは、当然「重い」のです。

具体的な数字を見てみましょう。JB74の純正タイヤ(195/80R15)の重量が1本あたり約9kg〜10kgであるのに対し、オープンカントリーRT(225/70R16)は1本あたり約14kg〜15kgもあります。つまり、タイヤ1本で約5kg、4本合計で約20kgもの重量増加となります。「たかが20kg、子供一人分でしょ?」と思うかもしれませんが、車の足回りにおける「バネ下重量」の増加は、ボディに荷物を積むのとは訳が違います。回転部分が重くなることで、慣性モーメントが大きくなり、動き出しに大きなエネルギーが必要になるのです。

加速感の変化:「もっさり」感は否めない

信号待ちからの発進時、今までと同じ感覚でアクセルを踏んでも、車が前に出るのが一瞬遅れるような感覚、いわゆる「もっさり感」を感じるようになります。特に、ジムニーシエラは1.5Lの自然吸気エンジンで、元々トルクが有り余っているわけではありません。上り坂や高速道路での合流など、パワーが必要な場面では、これまで以上にアクセルを深く踏み込む頻度が増えるでしょう。

実燃費への影響

アクセルを踏む量が増えれば、当然燃費は悪化します。使用環境や運転の仕方にもよりますが、多くのユーザーレビューの経験から言うと、リッターあたり1km〜2km程度の悪化は覚悟しておくべきです(例:平均12km/Lだったのが10km/L〜11km/Lになる)。

しかし、考えようによっては「タイヤの外径が大きくなっている分、距離計の数値よりも実際は長い距離を走っている(走行距離の補正が必要)」とも言えますが、それを差し引いても燃料代の負担が少し増えることは間違いありません。この「走りの重さ」と「燃費コスト」を、格好良さの対価として受け入れられるかどうかが、このタイヤを選ぶ分かれ道となります。

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指定空気圧と乗り心地の変化

指定空気圧と乗り心地の変化

次に重要なのが「乗り心地」です。ネットの口コミを見ると「乗り心地が良くなった」という人と「悪くなった」という人がいて混乱しませんか?実はこれ、「空気圧の設定」によって感想が全く変わってくるのです。

先ほども触れましたが、このタイヤは「LT規格」です。純正タイヤと同じ空気圧(シエラなら前1.8/後2.0kgf/cm2程度)を入れてしまうと、タイヤの負荷能力が不足してしまい、タイヤが潰れすぎて偏摩耗を起こしたり、最悪の場合はバースト(破裂)の原因になったりします。LTタイヤでジムニーの車重を支えるためには、純正よりも高い空気圧を入れる必要があります。

【推奨空気圧の目安】
一般的に、ジムニーにこのサイズのLTタイヤを履かせる場合、2.4kgf/cm2 〜 2.8kgf/cm2(240kPa 〜 280kPa) 程度の間で調整するのがセオリーです。
(出典:一般社団法人 日本自動車タイヤ協会(JATMA) の規格データに基づく一般的な換算値として)

私の経験上、「2.6kgf/cm2(260kPa)」あたりが、燃費とグリップ、そして偏摩耗防止のバランスが取れたスイートスポットだと感じています。

硬質な乗り味:「しっかり感」か「突き上げ」か

空気圧を高く設定すること、そしてタイヤのサイドウォール(側面)が非常に硬く作られていることから、乗り心地は純正に比べて間違いなく「硬く」なります。路面のマンホールや橋の継ぎ目などを通過した際、「ドンッ」「コツン」という突き上げ(ハーシュネス)がダイレクトに車内に伝わってきます。

これを「乗り心地が悪化した」と捉える人もいれば、逆に純正タイヤ特有のフワフワした頼りなさが消え、ハンドル操作に対して車がキビキビ動くようになったことで「しっかり感が出て乗りやすくなった」と評価する人もいます。好みが分かれる部分ですが、「高級セダンのような快適性」を求めてはいけません。あくまで「トラック用の頑丈なタイヤを履いているんだ」という認識が必要です。

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雪道走行の限界とスタッドレス

雪道走行の限界とスタッドレス

ジムニー乗りなら、冬のアウトドアや雪山へ出かける機会も多いでしょう。オープンカントリーRTのサイドウォールには「M+S(マッド&スノー)」という刻印があり、メーカー公式でも「スノー性能あり」と謳われています。これを見て「あ、これならスタッドレスタイヤはいらないじゃん!」と思ってしまう方がいますが、それは非常に危険な誤解です。

ここで断言しておきます。「M+Sは、スタッドレスタイヤの代わりにはなりません。」

「走れる雪」と「走れない雪」

オープンカントリーRTが対応できるのは、あくまで「降り始めのシャーベット状の雪」や「踏み固められた圧雪路」までです。深い溝とブロックパターンが雪柱剪断力(せっちゅうせんだんりょく)を生み出し、雪を掴んで進むことはできます。

しかし、カチカチに凍った「アイスバーン(凍結路面)」に関しては、全くの無力です。スタッドレスタイヤは、低温でも柔らかさを保つ特殊なゴムと、サイプ(細かい切り込み)による吸水効果で氷の上でも滑らないように作られていますが、オープンカントリーRTのゴムは低温になると硬化してしまいます。氷の上ではプラスチックの塊が滑っているような状態になり、ブレーキを踏んでも止まらず、カーブでは制御不能になります。

【命に関わる警告】
降雪地域にお住まいの方や、冬場に気温が氷点下になる地域へ出かける予定がある方は、冬シーズンは必ず専用の「スタッドレスタイヤ」に履き替えてください。4WDのジムニーといえど、タイヤがグリップしなければ止まることはできません。「オールシーズンタイヤ」とも性質が異なるため、過信は禁物です。

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高速道路での静粛性と寿命

高速道路での静粛性と寿命

最後に、日常使いにおける快適性と経済性について触れておきましょう。ブロックパターンのタイヤ(特にM/Tタイヤ)は、走行中に「ゴーッ」「ウォーッ」という唸り音(パターンノイズ)が発生するのが宿命です。しかし、オープンカントリーRTはこの点において驚くほど優秀です。

トーヨータイヤの技術陣がこだわった「バリアブルピッチ」という設計技術により、ブロックの配置が不規則になっており、特定の周波数の音が共鳴するのを防いでいます。実際に高速道路を時速80km〜100kmで巡航してみても、もちろん純正のオンロードタイヤよりは「サーッ」という音は大きくなりますが、助手席の人との会話が聞こえなくなるような不快な騒音はありません。

そもそもジムニー(JB64/74)という車自体が、四角いボディによる風切り音やエンジン音が結構賑やかな車です。そのため、タイヤからのノイズが多少増えたところで、車両全体の騒音の中に紛れてしまい、意外と気にならないというのが多くのオーナーの実感です。

驚異のロングライフ性能

そして特筆すべきは「寿命の長さ」です。アメリカの統一基準であるUTQG(Uniform Tire Quality Grading)において、このタイヤのTreadwear(耐摩耗指数)は「600」という数値を叩き出しています。一般的な乗用車用タイヤが300〜400程度であることを考えると、これは驚異的な数値です。

ゴムが硬く減りにくいため、普通に街乗りメインで使用していれば、3万キロ、4万キロ走ってもまだ溝がたっぷり残っているということも珍しくありません。初期導入コストは安くありませんが、一度買ってしまえば長く履き続けられるため、トータルでのコストパフォーマンス(経済性)は非常に高いタイヤだと言えるでしょう。

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オープンカントリーRT 225/70R16とジムニーの相性総評

オープンカントリーRT 225/70R16とジムニーの相性総評

長々とお話ししてきましたが、結論として、TOYO TIRES オープンカントリーRT 225/70R16は、ジムニーシエラ(JB74)にとって「ルックスと実用性のバランスを極めた、最良の選択肢の一つ」であることは間違いありません。

確かに、「燃費の悪化」「出足の重さ」「乗り心地の硬さ」といった物理的なデメリットは確実に存在します。しかし、それらのネガティブ要素を補って余りあるほどの「圧倒的な格好良さ」と、キャンプサイトの泥道や林道を安心して駆け抜けられる「自由」が手に入ります。

車を単なる移動手段として見るなら、純正タイヤが一番です。でも、ジムニーを「相棒」として愛し、自分だけの一台に仕上げたいと願うなら、このタイヤはあなたの期待に必ず応えてくれるはずです。「干渉対策」と「空気圧管理」、そして「冬場のスタッドレスへの履き替え」。この3つのポイントさえ押さえておけば、あなたのジムニーライフはもっと楽しく、もっとワイルドになることをお約束します。

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