アトレーワゴン(S300系)や、話題の新型アトレー(S700系)にお乗りの皆さん、愛車のカスタムは進んでいますか?特に最近のアウトドアブームも相まって、キャンプ場や釣り場でも映える「オフロードスタイル」に注目が集まっています。「そろそろ純正タイヤの寿命だし、どうせならゴツゴツしたタイヤでワイルドに決めたい!」と考えている方も多いのではないでしょうか。私自身、タイヤの溝が減ってくるたびに「次はどんな銘柄を履かせようか」とワクワクしながらカタログを眺めてしまうタイプです。
しかし、アトレーのオフロードタイヤ選びは、実は一筋縄ではいきません。インターネットで検索すると「14インチ履けました!」という報告もあれば、「干渉して失敗した…」という悲しい声も散見されます。特に新型アトレーに関しては、貨物登録(4ナンバー)になったことで車検のルールが厳格化されていたり、足回りの構造が変わっていたりと、旧型とは全く異なる知識が求められます。「リフトアップは必要なの?」「車検は大丈夫?」「燃費はどれくらい落ちる?」など、頭を悩ませるポイントは山積みですよね。
この記事では、そんな迷えるアトレーオーナーの皆さんのために、タイヤサイズの選び方から干渉のリスク、リフトアップの是非に至るまで、私の徹底的なリサーチと分析に基づいた情報を余すところなくお伝えします。単なるカタログスペックの比較だけでなく、実際に運用する上で気になる乗り心地やコスト面にも踏み込んで解説しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
- アトレーの型式(S300系・S700系)によるタイヤ選びの決定的な違い
- 車検を確実にクリアするためのロードインデックスとLT規格の基礎知識
- リフトアップなしのノーマル車高で履ける限界サイズと干渉リスクの境界線
- 人気のオープンカントリーR/Tをはじめとするおすすめ銘柄と失敗しないホイール選び
アトレーワゴンのオフロードタイヤの選び方

それでは、アトレーをオフロード仕様にするための第一歩、タイヤ選びの基本から解説していきます。「タイヤなんてサイズが合えば何でもいいでしょ?」と思っていると、後で痛い目を見るのがアトレーの難しいところです。特に、自分が乗っているアトレーが「どの世代のモデルなのか」によって、選べるタイヤの選択肢は天と地ほど変わります。まずは車両の特性を正しく理解し、法規的にも物理的にも無理のない最適な一本を見つけ出しましょう。
新型と旧型のタイヤサイズの違い

まず最初に押さえておきたいのが、旧型モデルである「S300系(アトレーワゴン)」と、2021年12月にフルモデルチェンジを果たした「S700系(新型アトレー)」の決定的な違いについてです。見た目はどちらもスクエアな箱型バンですが、その中身、特に車検証上の扱いが大きく異なります。
S300系は「5ナンバー(乗用車)」として登録されていましたが、新型のS700系は積載量を最大限に確保するために「4ナンバー(商用貨物車)」へと回帰しました。これがタイヤ選びにどう直結するかというと、「車検に通るタイヤの規格」が変わってくるのです。
S300系の場合、乗用車規格(PC規格)のタイヤで全く問題ありませんでした。しかし、S700系は貨物車であるため、基本的には重い荷物を積んでも耐えられる「LT(ライトトラック)規格」のタイヤを装着することが求められます。もし、S700系に乗用車用のタイヤを履かせてしまうと、最大積載量を積んだ際にタイヤの耐荷重能力が不足すると判断され、車検に通らないリスクが非常に高くなるのです。(出典:ダイハツ工業株式会社『アトレー 主要諸元表』)
また、純正タイヤの外径にも違いがあります。S300系の純正サイズ「165/65R13」の外径が約544mmであるのに対し、S700系の純正サイズ「145/80R12 80/78N LT」の外径は約536mmと、実は新型の方がタイヤが小径化されています。これは、新型アトレーがDNGAプラットフォームを採用し、ホイールハウス内のレイアウトが刷新されたことや、商用車としての積載性・床面地上高を下げる狙いがあると考えられます。そのため、「旧型で履けていたサイズだから新型でも余裕だろう」という安易な予測は禁物。新型の方がクリアランスがシビアになっている部分もあるため、より慎重なサイズ選びが必要です。
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12インチと14インチの比較

アトレーのオフロードカスタムにおいて、オーナーを最も悩ませるのが「ホイール径の選択」です。純正と同じ12インチをキープするか、それとも思い切って14インチにインチアップして迫力を出すか。それぞれのメリット・デメリットを深く掘り下げてみましょう。
まず、12インチ仕様の最大の魅力は、その「実用性の高さ」と「コストパフォーマンス」にあります。純正ホイールや、安価で手に入るスチールホイール(鉄チン)をそのまま流用できるため、初期費用を大幅に抑えることが可能です。また、タイヤのサイドウォール(側面)に厚みが出るため、悪路でのクッション性が高く、ホイールを岩や縁石でガリっと傷つけるリスクも低減できます。特に、農道や林道、雪道などを実際に走る機会が多い「本気の実用派」にとっては、12インチのM/Tタイヤ(マッドテレーン)こそが最強のパートナーとなるでしょう。泥を掻き出すトラクション性能は、タイヤの幅よりも接地圧とブロックパターンが物を言います。
一方で、14インチ仕様の魅力は、何と言っても圧倒的な「ビジュアルインパクト」と「カスタムの楽しさ」です。軽自動車のカスタム市場において14インチは最もポピュラーなサイズであり、各メーカーから数え切れないほどのデザインのホイールが販売されています。お洒落なアルミホイールにホワイトレターのタイヤを組み合わせれば、商用車感が一気に消え、スタイリッシュなクロスオーバーSUVのような雰囲気を演出できます。街乗りメインで、「たまにキャンプ場の砂利道を走る程度」というライフスタイルであれば、見た目の満足度が高い14インチがおすすめです。
ただし、14インチ化には副作用もあります。タイヤの外径が大きくなることで、加速が少し鈍くなったり、ブレーキの効き始めが甘く感じたりすることがあります。また、タイヤの重量が増えるため、燃費の悪化も避けられません。これらのメリットとデメリットを天秤にかけ、ご自身の使用環境に合ったサイズを選ぶことが大切です。
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車検対応とロードインデックス

タイヤ選びで最も難解かつ重要なのが、「車検」と「ロードインデックス(LI)」の関係です。ここを理解していないと、車検のたびに純正タイヤに戻す羽目になったり、最悪の場合、整備不良で取り締まりの対象になったりする可能性があります。詳しく解説しましょう。
ロードインデックスとは、規定の空気圧でそのタイヤ一本が支えられる最大負荷能力(重さ)を示す指数のことです。車検の保安基準では、「装着されているタイヤの負荷能力が、その車の軸重(車両重量+最大積載量+定員重量)を支えるのに十分であること」が求められます。
S300系(ワゴン)の場合、純正タイヤのロードインデックスは「77」程度です。したがって、交換するオフロードタイヤも「77」以上の数値を持っていれば、基本的に問題なく車検に通ります。一般的な165/65R14サイズのタイヤであれば、LIは79程度のものが多いため、ここはあまり心配いりません。
問題はS700系(バン)です。貨物車であるS700系の純正タイヤは「80/78N LT」という規格で、非常に高い負荷能力を持っています。ここに、乗用車用のタイヤ(例:165/65R14 LI:79)を装着した場合どうなるでしょうか。計算上は、タイヤの空気圧を高めに設定し、負荷能力表に基づいて計算した結果が車両の軸重を上回っていれば、法的には「適合」となります。しかし、現実の車検現場(特にディーラー車検や厳しい指定工場)では、「貨物車にはLTタイヤ(貨物用タイヤ)が必須」という原則論で判断されることが多々あります。「計算上はOKでも、安全マージンを考慮してNG」とされるケースも珍しくありません。
安全策をとるならLT規格一択
車検のたびに検査員と議論したり、ハラハラしたりしたくないS700系オーナーの方は、迷わず「LT規格」のタイヤを選びましょう。例えば「145/80R12 LT」などはもちろん、「155/65R14」や「165/80R14」の中にも、稀にバン用規格のタイヤが存在します。タイヤのサイドウォールに「LT」や「C(コマーシャル)」の刻印があるか、購入前に必ず確認してください。
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おすすめのホイールとインセット

タイヤが決まったら、次はそのタイヤを組むホイール選びです。ここでキーワードとなるのが「インセット(かつてはオフセットと呼ばれていました)」です。アトレー、特にS700系のフロントホイールハウスは軽自動車の中でもトップクラスに狭く、インセットの選定ミスは即、干渉トラブルにつながります。
アトレーに適合するホイールサイズの黄金比は、ズバリ「リム幅4.5J、インセット+45mm」です。
軽自動車用ホイールの汎用サイズとしてよく売られているのが「4.5J +43mm」という設定ですが、実はアトレーにとってこの「+43mm」は少々リスキーです。インセットの数字が小さくなるほどホイールは車体の外側にせり出します。ノーマルタイヤなら+43mmでもフェンダー内に収まりますが、サイドブロックが分厚くゴツゴツしたオフロードタイヤの場合、そのブロック部分がフェンダーラインを超えてしまい、「ハミタイ(車体からのタイヤのはみ出し)」と判定される可能性が高まります。ハミタイは車検NGとなるだけでなく、走行中の泥はねでボディを汚す原因にもなります。
また、ホイールを外に出す(インセットを小さくする)と、「スクラブ半径」という数値が大きくなります。これはハンドルを切った際のタイヤの回転軸と接地中心のズレのことですが、これが大きくなると、ハンドルを切った時にタイヤが前後に大きく振れるようになります。その結果、バンパーの角やインナーフェンダーの前方にタイヤが当たりやすくなってしまうのです。干渉を防ぎ、かつ車検も安全にクリアするためには、ホイールを極力内側に引っ込める「+45mm」や、純正に近い「+50mm(ただし内側干渉に注意)」あたりのサイズを選ぶのが賢明です。
デザイン面では、MLJの「XTREME-J(エクストリームジェイ)」シリーズや、MIDの「Garcia(ガルシア)」シリーズなどが、アトレーに似合う武骨なデザインでおすすめです。あえて安価なスチールホイールをマットブラックやオリーブドラブに塗装して履くのも、玄人感が出てカッコいいですよ。
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人気のオープンカントリーと銘柄

それでは、アトレーオーナーに支持されている具体的なタイヤ銘柄を見ていきましょう。現在のアゲバン(リフトアップバン)市場で、圧倒的なシェアを誇り「絶対王者」として君臨しているのが、TOYO TIRES(トーヨータイヤ)の「OPEN COUNTRY R/T(オープンカントリー アールティー)」です。
なぜこれほどまでに人気なのか。その理由は「見た目と性能の奇跡的なバランス」にあります。R/Tとは「Rugged Terrain(ラギッドテレーン)」の略で、泥道に強いM/T(マッドテレーン)と、舗装路も快適なA/T(オールテレーン)のいいとこ取りをしたハイブリッドタイヤです。タイヤのショルダー部分にはゴツゴツしたブロックを配置してワイルドさを演出しつつ、路面に常に接地するセンター部分にはブロックを密集させて配置することで、舗装路での不快なロードノイズや振動を大幅に低減しています。「オフロードタイヤはうるさい」という常識を覆した革命児と言えるでしょう。さらに、サイドウォールの文字を白く着色した「ホワイトレター」の設定があることも、カスタムユーザーの心を鷲掴みにしています。
もちろん、他にも魅力的な選択肢はあります。
| メーカー | 銘柄 | タイプ | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| TOYO | OPEN COUNTRY R/T | R/T | 見た目も静粛性も諦めたくない欲張りな方に。迷ったらコレ。 |
| DUNLOP | GRANDTREK TG4 | M/T相当 | 畑仕事や狩猟など、本気で泥道を走る実用派に。トラクション性能は最強クラス。 |
| YOKOHAMA | GEOLANDAR X-AT | A/T・M/T中間 | 裏表で異なるサイドデザインを楽しみたいお洒落な方に。耐摩耗性も高い。 |
| BRIDGESTONE | 604V | RD(リ溝) | 「農道のポルシェ」御用達。見た目は渋いが、悪路走破性は驚異的。通好みの選択。 |
個人的な見解ですが、通勤や家族の送迎など、普段使いの比率が高いなら「オープンカントリー R/T」や「ジオランダー X-AT」が快適でおすすめです。一方で、趣味が本格的な林道探索だったり、農業で泥だらけの道を走ったりするなら、ロードノイズや乗り心地には目をつぶってでも「グラントレック TG4」や「604V」を選ぶべきでしょう。自分のライフスタイルにマッチした性能のタイヤを選ぶことが、長くアトレーライフを楽しむ秘訣です。
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アトレーワゴンのオフロードタイヤとリフトアップ

「タイヤをサイズアップしてカッコよくしたい!でも、車高を上げないと入らないのかな?」という疑問は、カスタムを検討する誰もがぶつかる壁です。ここからは、カスタムの「沼」とも言えるリフトアップとタイヤサイズの関係性について、さらに深掘りしていきます。特に新型S700系オーナーの方は、ここからの情報を読み飛ばすと、高いタイヤを買った後に「装着できない!」と泣きを見ることになりかねませんので、じっくり読み進めてください。
リフトアップなしでの干渉リスク

まずは、足回りを一切いじらず、純正サスペンション(ノーマル車高)のままでどこまでのサイズが履けるのか、その限界ラインを見極めましょう。リフトアップはお金もかかりますし、メーカー保証への影響も気になるため、できればノーマル車高で済ませたいという方も多いはずです。
結論から申し上げますと、S300系、S700系ともに、以下のサイズであればノーマル車高でも基本的に干渉の心配なく装着可能です。
- 145/80R12(純正サイズ、または同等のM/Tタイヤ)
- 155/65R14(軽乗用車の標準サイズ)
これらのサイズは、タイヤの外径が純正から大きく変わらない(あるいは許容範囲内である)ため、ハンドルを全開に切っても、段差を乗り越えてサスペンションが縮んでも、ボディのどこにも当たりません。安心して乗れる「安全圏」のサイズと言えます。
しかし、これよりも大きなサイズ、具体的にはタイヤの外径が560mm~570mmを超えてくるあたりから、雲行きが怪しくなってきます。アトレーのフロントバンパー内側には、泥や水がエンジンルームに入らないようにするための「インナーライナー(黒い樹脂カバー)」がありますが、大径タイヤを履くと、ハンドルを切った際にタイヤの角がこのライナーに接触しやすくなります。「ザザッ」という不快な音がしたり、最悪の場合はライナーが破れて外れたりするトラブルに繋がります。
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165/65R14装着の注意点

ここで、アトレーカスタム界隈で最も議論を呼ぶサイズ、「165/65R14」について詳しく解説しなければなりません。このサイズは、タイヤのボリューム感が出て非常にカッコよく、軽自動車のリフトアップスタイルでは「王道」とされるサイズです。しかし、アトレー、特にS700系(新型)に装着する場合は重大な注意が必要です。
S300系の場合、個体差はありますが、ノーマル車高でも「ギリギリかわせる」か「ハンドル全切りで少し擦る程度」で済むケースが多く、30mm程度のリフトアップ(チョイアゲ)と組み合わせれば、ほぼ問題なく運用できます。
ところが、S700系は構造が異なります。新型アトレーのノーマル車高に165/65R14を履かせると、「バンプ時干渉」のリスクが非常に高くなります。
恐怖の「バンプ時干渉」とは?
平坦な駐車場でハンドルを切って確認した時は「おっ、当たらないじゃん!」と思うかもしれません。しかし、走行中に大きな段差を乗り越えたり、ブレーキを強く踏んで車体が前のめりになったりして、フロントサスペンションが深く沈み込んだ(バンプした)瞬間、タイヤがインナーフェンダーの奥にあるフレームやボルト類に「ガツン!」と激しく接触することがあります。
これは、S700系のサスペンションのストローク軌道とホイールハウス形状の関係によるものです。静止状態ではクリアランスがあっても、動的な変化で干渉してしまうのです。そのため、S700系で165/65R14を履く場合は、安全のためにリフトアップを行うか、またはフロントバンパーの下端を一部カットするなどの加工を前提と考えるべきです。「ポン付けで大丈夫」という情報を鵜呑みにせず、リスクを理解した上で挑戦してください。
燃費や乗り心地への影響

オフロードタイヤへの交換は、見た目のカッコよさと引き換えに、快適性や経済性を多少なりとも犠牲にする行為であることを忘れてはいけません。ここでは、具体的なデメリットについても正直にお話しします。
まず燃費についてですが、確実に悪化します。オフロードタイヤは一般的なエコタイヤに比べてゴムが厚く、スチールコードなどで補強されているため重量があります。タイヤが重くなると、それを回すためにエンジンに余計なパワーが必要になります(バネ下重量の増加)。さらに、空気抵抗の大きいブロックパターンは転がり抵抗となり、リフトアップすれば車体下の空気抵抗も増えます。私の経験則やユーザーのデータを総合すると、実燃費でリッターあたり1km~2km程度のダウンは覚悟しておく必要があります。「最近ガソリン代が高いからなぁ…」という方は、このランニングコストの増加も計算に入れておきましょう。
次に乗り心地です。LT規格のタイヤやM/Tタイヤは、重い荷物を積むことを想定して作られているため、サイドウォールが非常に硬く設計されています。そのため、路面のマンホールや継ぎ目を通過した際の衝撃が「ドン!」「コツコツ」とダイレクトに車内に伝わってきやすくなります。純正の乗用タイヤのような「しなやかさ」は期待できません。特に空荷(荷物を積んでいない状態)の時は、リアが跳ねるような挙動を感じることもあります。「家族も乗せるし、乗り心地が悪くなるのは困る」という方は、見た目の迫力は少し控えめになりますが、乗り心地の良い乗用車規格のタイヤ(155/65R14など)を選ぶのが、家庭円満の秘訣かもしれません。
リフトアップスプリングの効果

「干渉も怖いし、どうせならリフトアップして堂々と大径タイヤを履きたい!」という方におすすめなのが、「リフトアップスプリング(コイル)」への交換です。これは、純正のショックアブソーバーはそのまま使い、スプリングだけを長いもの(または硬いもの)に交換して車高を上げる手法で、比較的低コストで導入できるのが魅力です。
代表的なメーカーとしては、「FAF(フォレストオートファクトリー)」や「ESPELIR(エスペリア)」などがあります。特にFAFのリフトアップスプリングは、軽バン・軽トラ界隈では神格化されているほどの人気商品です。その理由は、単に車高を上げるだけでなく、独自のバネレート(バネの硬さ)設定により、「乗り味」を劇的に改善してくれる点にあります。
重心が高くなると、カーブでのロール(横揺れ)が大きくなりそうで不安ですが、適切なバネレートのリフトアップスプリングを入れると、逆に足回りがシャキッとして、純正特有のフワフワ感が解消されることが多いのです。悪路での底付き(サスペンションが縮みきってドンと突き上げること)も防げるため、走破性も向上します。
「伸びきり」には注意が必要
ただし、純正ショックの長さは変わらないため、長いスプリングを入れると「伸び側」の余裕が少なくなります。大きな段差などでタイヤが浮き上がった際、ショックが限界まで伸びきってしまい、内部で「ゴンッ」という衝撃音(トップアウト)が発生することがあります。これを防ぐには、ショックの取り付け位置を延長するブラケットを追加するか、ストロークの長いショックアブソーバーへの交換が必要になりますが、街乗りレベルであれば「仕様」と割り切って乗っているユーザーも多いのが現状です。
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アトレーワゴンのオフロードタイヤ総括

長くなりましたが、最後にアトレーのオフロードタイヤ選びの要点をまとめます。あなたのカスタムの方向性は決まりましたでしょうか?
- 「絶対に失敗したくない・コスト重視」の方
迷わず「145/80R12」を選びましょう。純正ホイールも使えて経済的ですし、S700系でも車検の心配がありません。オープンカントリーR/Tなら見た目も十分カッコいいです。 - 「街乗り快適・バランス重視」の方
S300系なら「155/65R14」がベストバランス。ノーマル車高で干渉せず、乗り心地や燃費の悪化も最小限に抑えられます。 - 「迫力重視・カスタム上級者」の方
「165/65R14」に挑戦しましょう。ただし、S700系の場合はリフトアップやバンパー加工が必要になる可能性が高いことを理解した上で挑んでください。その苦労の先には、誰よりもカッコいいアトレーが待っています。
そして最後に一つだけ警告を。インターネット通販などで見かける「165/80R14」というサイズ。これは写真で見ると最高に迫力がありますが、通常のカスタムの範疇では絶対に履けません。ボディの大幅な切断加工が必要になる「禁断のサイズ」ですので、初心者は手を出さないのが無難です。
タイヤは車と地面を繋ぐ唯一のパーツです。見た目のカッコよさも大切ですが、安全性や実用性を無視しては、楽しいはずのカーライフが台無しになってしまいます。ご自身の用途や予算、そして「どこまでリスクを許容できるか」をよく考え、最高の一本を選んでくださいね。それでは、素敵なアトレーライフを!





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