ネット通販のオートウェイで見かける「ファイナリスト(FINALIST)」タイヤ。スポーツタイヤなのに価格がすごく安くて、気になっている人も多いんじゃないでしょうか。
私自身、アジアンタイヤには以前から注目していますが、ファイナリストは特に価格設定が魅力的ですよね。ただ、いざファイナリストタイヤの評判を調べてみると、「静粛性が高い」という声もあれば「うるさい」という意見もあったり、雨の日のウェット性能についても評価が分かれていて…。正直、どれが本当の情報か分かりにくいですよね。
「そもそもファイナリストタイヤって、どこの国のメーカーなの?」とか「主力モデルの 595 EVO の性能って実際どう?」とか、私も気になって調べてみました。特に製造元が NANKANG なのか FEDERAL なのか、という情報もあって混乱するかもしれません。
この記事では、ファイナリストタイヤの評判について、サーキットやドリフトでの使い方から、気になる寿命や耐久性まで、私なりに集めた情報を分かりやすくまとめていきます。このタイヤの「本当のところ」に迫ってみたいと思います。
- ファイナリストタイヤの製造国と製造元の背景
- NANKANG製(改良品)とFEDERAL製(従来品)の違い
- 公道やサーキットでの具体的な評判と性能
- 評判からわかるオススメな人と購入先
ファイナリストタイヤの評判と製造元の実態

まず、ファイナリストタイヤの基本的な情報と、評判が分かれる大きな理由になっている「製造元の変更」について見ていきましょう。ここが一番大事なポイントかもしれません。この背景を知っているかどうかで、ネット上の評判の読み解き方がまったく変わってくると思います。
ファイナリストタイヤはどこの国の製品?

ファイナリストタイヤは、いわゆる「アジアンタイヤ」のカテゴリーに入るブランドですね。特にスポーツタイヤの「595 EVO」が有名で、ネットの評判もこのモデルがほとんどを占めている感じです。
「ファイナリストタイヤはどこの国?」と疑問に思う人も多いみたいで、価格の安さから「中国製?」と考える人もいるかもしれません。でも、私が調べた限りでは、製造のルーツは中国本土ではなく、台湾のメーカーにあるようです。
台湾製タイヤというと、最近はNANKANG(ナンカン)やKENDA(ケンダ)など、世界的にも品質が認められてきているメーカーが多いですよね。ファイナリストも、その技術的な流れを汲んでいると考えて良さそうです。
アジアンタイヤ市場の背景
以前は「ATR」っていう安価なスポーツタイヤが人気だったみたいですが、それが製造中止になってしまって…。その「安くて楽しめるスポーツタイヤ」の枠を埋める存在として、ファイナリストが出てきた、という背景があるみたいですね。市場には常に、低コストでスポーツ走行の雰囲気を楽しめるタイヤの需要がある、ということだと思います。
ちなみに、ファイナリストタイヤは大手通販サイトの「オートウェイ」が独占販売しているブランドのようです。だから実店舗ではあまり見かけないかもしれませんね。この「オートウェイ独占販売」というのも、後で考察するポイントになってきます。
製造元はNANKANG製かFEDERAL製か

ここが、ファイナリストタイヤの評判をややこしくしている一番のポイントかなと思います。ネット上のレビューが混乱している最大の原因は、ここにあると私は見ています。
結論から言うと、ファイナリスト 595 EVO は、時期によって製造工場が違うんです。
もともとは台湾のFEDERAL(フェデラル)という工場で作られていたんですが、2023年にFEDERALが同じ台湾のグローバルブランドであるNANKANG(ナンカン)グループの一員になりました。(出典:AUTOWAY公式サイト)
このグループ再編に伴って、595 EVOの生産が、設備が新しく管理も厳格なNANKANG工場へと移管されたそうなんです。
単なる工場移転じゃなく「改良品」へ
重要なのは、これがただ「作る場所が変わった」だけじゃない、という点です。NANKANG工場製になってから、製品仕様も「改良」されているとのこと。つまり、市場には古い「従来品(FEDERAL製)」と、新しい「改良品(NANKANG製)」のレビューが混在している状態なんですね。
2023年以前のレビューは「従来品」について、それ以降のレビューは「改良品」についての可能性が高い。この前提で評判を見ないと、まったく逆の評価に「どっちが本当?」と混乱してしまうわけです。
主力製品 595 EVO の評判を分析

「改良品」と聞くと、具体的に何が変わったのか気になりますよね。私も気になって調べてみたら、販売元のオートウェイが技術的なデータを公表していました。
NANKANG製の「改良品」は、従来のFEDERAL製「従来品」と比べて、路面との接地特性が大きく改善されているようです。
改良品(NANKANG製)の主な変更点
公表されているデータによると、主な変更点は以下の2つのようです。
- 接地形状の最適化: タイヤが路面に当たる形が、より丸みを帯びて最適化されたそうです。これにより、接地圧が均一にかかりやすくなったと考えられますね。
- 実接地面積の拡大: 実際に路面に密着する面積が、従来品より大幅にアップしているとのこと。
この「ちゃんと地面を掴む面積が増えた」というのは、タイヤの基本性能に直結しますよね。グリップ力はもちろん、ブレーキ性能、高速安定性、コーナリング性能など、あらゆる面での向上が期待できます。
販売元(オートウェイ)の開発テストでも、NANKANG製の改良品は「高速安定性」や「ウェット・ドライグリップ性能」が明確に向上していることが確認されているそうです。
フットプリント検証データ比較(215/45R17)
公表されているフットプリント検証データ(サイズ:215/45R17)を、分かりやすく表にまとめてみますね。この「実接地面積」の差は、かなり大きいと思います。
| 比較項目 | 従来品 (FEDERAL工場製) | 改良品 (NANKANG工場製) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 製造背景 | 2023年以前 | 2023年のNANKANGグループ入り後 | より良い設備・プロセスで製造 |
| 接地形状 | – | 丸みを帯びている | 接地圧の最適化 |
| 総接地面積 | 17,613 mm² | 17,821 mm² | 改良品で拡大 |
| 実接地面積 | 10,704 mm² | 11,356 mm² | 改良品で大幅に拡大 (+約6%) |
| 検証された性能 | – | 高速安定性、ウェット・ドライグリップ向上 | 接地特性の改善による |
※このデータはあくまで特定サイズ(215/45R17)での比較例です。全てのサイズで同じ数値とは限りませんが、改良の方向性は同じだと考えられますね。実接地面積が約6%も増えているのは、性能向上への期待が高まります。
評判が分かれる静粛性の真相

さて、この「従来品」と「改良品」の違いを踏まえると、評判が大きく分かれている「静粛性(ロードノイズ)」についても、理由が見えてくる気がします。
ファイナリスト 595 EVOのレビューを見ると、本当に真逆の意見が混在しているんです。
静かだと感じる人の意見
中には、驚くような高評価があります。
- 「思ったより静か。スポーツタイヤとしては優秀」
- 「一昔前のアジアンタイヤとは比べ物にならない。国産コンフォートタイヤ並か、それ以上かも」
- 「(高級コンフォートの)レグノからの履き替えだけど、音の違いが分からないレベル」
うるさいと感じる人の意見
一方で、スポーツタイヤらしい(?)手厳しい評価もあります。
- 「タイヤノイズはやっぱりある。音楽聴いてれば気にならないけど」
- 「ロードノイズはうるさいから、気になる人は気になると思う」
- 「スポーツタイヤだから、静粛性は期待していない」
スポーツタイヤなので、ある程度のノイズは仕方ないかなとも思いますが、それにしても「レグノと変わらない」って評価はすごいですよね。
なぜ評価がここまで分かれるのか?
これはもう、個人の感覚差だけじゃなくて、複数の要因が絡んでいると考えるのが自然です。
- レビュー対象の製品差(最重要): レビューしているタイヤが「従来品」なのか「改良品」なのかの違いが、大きく影響している可能性が非常に高いんじゃないかなと、私は推測しています。接地形状が最適化された「改良品」は、パターンノイズの出方も改善されているかもしれません。
- 装着車種の遮音性: もともと遮音性が高い高級車(例:レグノを履いていた車)と、ロードノイズが入りやすい軽自動車やスポーツカーとでは、同じタイヤでも音の感じ方はまったく違いますよね。
- 個人の期待値と以前のタイヤ: ゴリゴリのハイグリップタイヤから履き替えた人は「すごく静かだ」と感じるでしょうし、静粛性重視のコンフォートタイヤから履き替えた人は「うるさい」と感じるはずです。
特に1の「製品差」が根本にあるとすれば、古いネガティブなレビューは、現在流通している「改良品」には当てはまらない可能性も十分にありますね。
雨の日のウェット性能と安全性

タイヤ選びで一番気になる「雨の日の性能(ウェット性能)」についても、評価が分かれやすいポイントです。でも、内容をよく見ると、静粛性とは違った傾向が分かってきました。
排水性(ハイドロ耐性)は高評価
まず、水たまりを通過したときにタイヤが浮いてしまう「ハイドロプレーニング現象」への耐性、つまり「排水性」については、一貫して評価が高いようです。
595 EVOはV字型のトレッドパターン(溝の模様)が特徴的で、これが効率よく水を排出してくれるみたいですね。レビューの中には「溝が2mm以下になるまで使ったけど、それでもハイドロを起こすことはなかった」というすごい報告もありました。
排水性が高いということは、高速道路での急な豪雨などでも、急にコントロールを失うリスクが減るということなので、これは安心材料ですね。
ハイドロプレーニング現象は、タイヤの溝が排水しきれなくなることで発生します。新品のタイヤでも速度を出しすぎれば起きてしまいます。
ウェットグリップ力は評価が混在
一方で、排水性とは別の、濡れた路面自体を掴む「グリップ力」については、評価が分かれています。
- 「雨の日のグリップ力や安定性が優れている」という肯定的な声
- 「排水性は高いけど、根本的なグリップ力は高くない」という慎重な声
- 「ウエットのは今ひとつ」という意見
これも静粛性の話と同じで、古い「従来品(FEDERAL製)」のレビューが「グリップは今ひとつ」と評価していて、「改良品(NANKANG製)」は開発テストで「ウェットグリップ性能が向上している」と確認されている…この可能性が高いんじゃないかなと思います。
実接地面積が大幅に増えた「改良品」なら、濡れた路面を掴む力も順当にアップしていると考えるのが自然ですよね。
安全に関する注意
とはいえ、タイヤの性能は天候や路面状況、運転の仕方によって大きく変わります。特に雨の日は、どんなタイヤでもスピードを控え、車間距離を十分にとり、安全運転を心がけることが一番大切ですね。
これらの評判はあくまで個人の感想として、参考程度に考えるのが良いと思います。改良品であっても、過信は禁物です。
ファイナリストタイヤの評判と利用シーン

性能の背景が分かったところで、次は「じゃあ、実際にどんな使い方に向いているのか?」を、耐久性やサーキットでの評判から探っていきます。このタイヤの「得意分野」と「苦手分野」が見えてくるはずです。
タイヤの寿命と耐久性は?

安価なスポーツタイヤで気になるのが、やっぱり「寿命(耐久性)」ですよね。安くてもすぐに摩耗してしまったら、結局コスパが悪いですから。
この点については、専門家の人からは「(コンパウンドが柔らかそうだから)耐久性はないと予想される」という、ちょっと悲観的な見方もあるようです。スポーツタイヤなので、グリップ力と引き換えに摩耗が早いのは、ある程度仕方ないかもしれません。
実際のユーザーレビューでは?
ただ、実際のユーザーレビューに目を向けると、この予測を良い意味で裏切るかもしれない報告がありました。
「公道とサーキット走行を合わせて約1万km走った時点で、溝はまだ4mm残っていた」という報告があったんです。
サーキット走行は、公道走行の何倍もタイヤに負担がかかります。その過酷な使い方を含めて1万kmでまだ使える、というのは、公道メインの使い方なら、思ったよりライフは長いかも?と期待できるかもしれません。
もちろん、これは走り方や車種(車重)、アライメント(タイヤの取り付け角度)によって大きく変わるので、あくまで一例ですけどね。スポーツ走行をすれば減りは早いでしょうし、街乗りメインならもっと持つ可能性もあります。
価格が安い分、摩耗が早いという予測もありましたが、実例を見る限りでは「極端に寿命が短い」というわけでもなさそうです。とはいえ、スポーツタイヤであることには変わりないので、定期的な摩耗チェックとローテーションは必要ですね。
サーキット走行での実力

「595 EVO」という名前からして、サーキットでの走行を期待する人もいると思います。その実力はどうなんでしょうか。
結論から言うと、「サーキットでも使えるレベル」ではあるけれど、「タイムを競うためのタイヤではない」というのが大方の評価のようです。
もちろん「国産のハイグリップタイヤには負ける」とのことで、あるレビューではミニサーキットでピレリのP Zero Corsa(ハイグリップタイヤ)と比べて1.6秒のタイム差が出たと報告されています。これは結構大きな差ですよね。
「柔らかさ」が影響
595 EVOの特性として「サイドウォールもトレッドも柔らかい」ことが挙げられています。これが公道での「突き上げが少ない」「乗り心地が良い」というメリットに繋がっているんですが、サーキットで高負荷をかけると、
- 「踏ん張りが効かない」
- 「コーナーで腰砕け感がある」
- 「踏むと流れる(滑る)」
といった、限界性能の低さとして現れるみたいです。空気圧を高めに設定して、この柔らかさをカバーしているユーザーもいるようですね。
タイムを詰めるというよりは、「安価にサーキット走行の雰囲気を楽しむ」「入門用として使う」「走行会で楽しむ」といった立ち位置のタイヤかなと思います。
ドリフト練習用としての評価

タイムを競うグリップ走行とは逆に、ドリフトで使うタイヤとしては、ちょっと違う評価があるようです。むしろ、こちらの方が向いているかもしれません。
「滑り出しがわかりやすいし、コストもかからないのでドリフト練習用としてなら良い」という評価がありました。これは面白いですね。
練習用に最適?
グリップが高すぎず、限界が分かりやすい(=滑り出しが唐突でない)特性が、かえってドリフトのコントロール練習に向いている、ということかもしれません。ドリフトのフロントタイヤとして使ったレビューでも「セッティング次第でもっと楽しめると思う」と、ポテンシャルを感じているようでした。
とにかく安いので、消耗が激しいドリフトの練習用として「使い潰す」前提で選ぶのは、賢い選択かもしれませんね。リアタイヤ(ケツタイヤ)としてガンガン消費するには、最高のコストパフォーマンスかもしれません。
オートウェイ独占販売の理由

ここまで見てきたように、ファイナリストタイヤは「オートウェイ(AUTOWAY)」が独占販売ブランドとして取り扱っています。
なぜ独占販売なのか? これは私の勝手な推測ですが、おそらくファイナリストはオートウェイのプライベートブランド(PB)に近い立ち位置の商品なんじゃないかなと思います。
先ほども触れましたが、
- かつて人気だった安価なスポーツタイヤ「ATR」が市場から無くなってしまった。
- 「安くて楽しめるスポーツタイヤ」を求めるドライバーの受け皿がなくなった(市場に空白ができた)。
- そこに目を付けたオートウェイが、台湾のNANKANGやFEDERALの製造力を使って、ATRに代わる新しい選択肢として「ファイナリスト 595 EVO」を企画・開発した。
…という流れだと考えると、色々な辻発展が合う気がします。
あくまで私の推測ですが、そうだとすれば、オートウェイが製品の「改良」(FEDERAL→NANKANG)にも深く関わっている可能性があり、品質管理や性能のアップデートにも期待が持てるかもしれませんね。単なる「安売りタイヤ」ではなく、「戦略商品」として力を入れている可能性が高いと思います。
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ファイナリストタイヤの評判と賢い買い方

ここまで、ファイナリストタイヤの評判を色々な角度から見てきました。最後に、これまでの情報を踏まえて、どのような人にオススメで、どう買うのが賢いのかをまとめてみます。
ファイナリスト 595 EVO がオススメな人
- コスト最優先でスポーツ走行の「雰囲気」と「楽しさ」を味わいたい人
- 街乗りメインだけど、スポーティな見た目(V字トレッドパターン)が好きな人
- 雨天時の排水性(ハイドロプレーニング耐性)を重視する人
- ドリフトの練習用など、「減る」ことを前提に安いタイヤを探している人
- タイヤの「柔らかさ」がもたらす「乗り心地の良さ」をメリットとして捉えられる人
あまりオススメできない人
- サーキットでコンマ1秒のタイムを競いたい人(素直に国産ハイグリップタイヤを選びましょう)
- タイヤに絶対的な静粛性を最優先で求める人(「改良品」は静かになっている可能性が高いですが、評価が割れているリスクは考慮すべきです)
- 「腰砕け感」や限界域での応答の曖昧さを許容できないシビアなドライバー
【最重要】賢い買い方
ファイナリストタイヤの評判を見てきましたが、一番のポイントは「従来品(FEDERAL製)」と「改良品(NANKANG製)」が混在している(した)という事実です。
古いレビューに惑わされず、性能が向上している「改良品(NANKANG製)」のメリットを享受するためにも、購入するなら信頼できる正規ルートである「オートウェイ」一択かなと思います。
フリマサイトやオークションなどで安く売られているものが、もし古い在庫(従来品)だった場合、期待した性能(特にウェットグリップや静粛性)が得られない可能性があります。
正規販売元であるオートウェイで購入するのが、新しい「改良品」を手に入れる一番確実で、賢い買い方だと思います。
購入前に、製造年(2023年以降かどうか)などを確認できると、さらに安心かもしれませんね。
最終的な判断について
この記事の情報は、私sakuが収集したレビューやデータに基づくもので、特定の性能を保証するものではありません。タイヤは安全に直結する重要なパーツです。
最終的な購入の判断は、ご自身の責任において、販売サイトの最新情報をよく確認したり、タイヤの取り付けを依頼する専門のショップ(オートウェイの「タイヤピット」など)によく相談したりすることをおすすめします。






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