オールシーズンタイヤをディーラーで購入するのは、本当に高いのでしょうか。タイヤ交換の手間を減らしたいと考える人にとって、オールシーズンタイヤは魅力的な選択肢ですが、ディーラーと他店舗の価格差がどれくらいあるのか気になるところです。
また、オールシーズンタイヤの装着率がどの程度なのか、日本とヨーロッパでは普及率に違いがあるのかなど、さまざまな疑問を持つ方も多いでしょう。実際、海外ではオールシーズンタイヤが主流になりつつある一方で、日本ではサマータイヤとの価格差や冬用タイヤ規制などが影響し、普及が進みにくい現状があります。
さらに、新型車でもオールシーズンタイヤを選べるのか、ホンダ・日産・トヨタのディーラーではどのような対応をしているのか、マツダやスバルではどうなのかも気になるポイントです。
この記事では、オールシーズンタイヤをディーラーで買う際の注意点や後悔しない選び方、ディーラーで購入するメリットとデメリットについて詳しく解説します。ディーラーでの購入を検討している方は、後悔しないためのポイントを押さえ、自分にとって最適な選択肢を見つけましょう。
- ディーラーと他店舗のオールシーズンタイヤの価格差と選び方
- オールシーズンタイヤの装着率や海外と日本の普及状況の違い
- 各メーカー(ホンダ・日産・トヨタ・マツダ・スバル)の取り扱い状況
- ディーラーでの購入メリット・デメリットと後悔しないためのポイント
オールシーズンタイヤ・ディーラーでの購入は高い?その実態とは

- ディーラーと他店舗の価格差はどれくらい?
- オールシーズンタイヤの装着率はどの程度?
- サマータイヤとの価格差はどのくらい?
- ヨーロッパと日本のオールシーズンタイヤ事情の違い
- 海外ではオールシーズンタイヤが主流?日本だけの事情
ディーラーと他店舗の価格差はどれくらい?

ディーラーと他の店舗でオールシーズンタイヤを購入する際の価格差は、意外と大きいものです。多くの人がディーラーでの購入を検討するのは「純正品が確実に手に入る」「車に合ったタイヤを提案してもらえる」という安心感があるからでしょう。しかし、その一方で、価格面では割高になりやすい傾向があります。
ディーラーでのオールシーズンタイヤの購入価格は、タイヤ本体価格に加えて、交換工賃やバランス調整費用、さらには廃タイヤ処分費用まで含めると、一般的なカー用品店やタイヤ専門店と比較して1.5倍から2倍ほど高くなるケースが多いです。特に、メーカー純正タイヤはディーラー独自の仕入れルートで販売されており、値引きがほとんど適用されないため、市場価格よりも高く設定されがちです。
一方、タイヤ専門店やカー用品店では、複数メーカーのタイヤを取り扱っているため、選択肢が豊富にあります。また、タイヤの大量仕入れによってコストを抑えているため、価格も比較的安く抑えられています。例えば、同じオールシーズンタイヤを購入する場合でも、ディーラーでは4本セットで10万円以上かかるものが、タイヤ専門店では6~7万円程度で手に入ることもあります。さらに、タイヤ専門店では割引キャンペーンやセット価格の適用があるため、よりお得に購入できる場合もあるのです。
ここで注意したいのは、ディーラーは基本的に「持ち込みタイヤの交換を受け付けない」か、「受け付けても割増料金がかかる」ことです。たとえば、ディーラーで交換のみを依頼する場合、通常の交換工賃よりも1.5倍ほど高い料金を請求されることが一般的です。これはディーラーの収益構造が、車の販売とともにアフターサービスの提供によって成り立っているため、持ち込み作業に対する優遇措置がないためです。
結果として、価格を重視するのであれば、カー用品店やタイヤ専門店の利用が圧倒的にお得といえます。しかし、「純正品の保証」や「メーカー指定の取り付けサービス」など、安心感を求めるならディーラーを選択するのも一つの方法です。購入前には、価格だけでなく、サービスの内容も比較し、自分に合った選択をすることが大切です。
オールシーズンタイヤの装着率はどの程度?

オールシーズンタイヤは、一年を通して使用できる便利なタイヤとして注目されています。しかし、実際の装着率はそれほど高くありません。特に日本では、地域や気候条件によって装着率に大きな違いが見られます。
現在、日本国内でオールシーズンタイヤを使用している車の割合は、全体の5~10%程度といわれています。これは、オールシーズンタイヤがまだ新しいカテゴリーであること、そして従来の「夏はサマータイヤ、冬はスタッドレスタイヤ」という考え方が根強いことが影響していると考えられます。特に、雪が多く降る地域では、オールシーズンタイヤよりもスタッドレスタイヤの方が安心できるという理由から、切り替えをためらう人が多いのが実情です。
一方で、ヨーロッパではオールシーズンタイヤの装着率が30~40%と、日本よりもはるかに高いです。これは、欧州の道路環境や気候、そして「頻繁にタイヤを交換しない文化」が背景にあります。たとえば、フランスやドイツでは、冬季の降雪が日本ほど激しくない地域が多く、オールシーズンタイヤで十分対応できると考えられています。そのため、特に都市部を中心に装着率が高い傾向にあります。
日本においても、雪がほとんど降らない地域では、オールシーズンタイヤの利用が少しずつ増えてきているようです。特に関東や関西などの都市部では、毎年のようにスタッドレスタイヤへ交換する手間を省きたいと考える人が多く、オールシーズンタイヤを選ぶ傾向が見られます。ただし、冬季の雪道や凍結路面では、スタッドレスタイヤほどの性能を発揮しないため、スキーや雪国への移動が多い人には向いていません。
今後、オールシーズンタイヤの装着率がどの程度伸びるかは、日本の気候変動やユーザーの意識の変化次第です。しかし、タイヤ交換の手間を省きたい人や、比較的温暖な地域に住んでいる人にとっては、有力な選択肢になることは間違いありません。
サマータイヤとの価格差はどのくらい?

オールシーズンタイヤとサマータイヤを比較した場合、価格にはどれくらいの差があるのでしょうか。一般的には、オールシーズンタイヤの方がサマータイヤよりも1.2~1.5倍ほど高い傾向にあります。
その理由として、オールシーズンタイヤはサマータイヤに比べて複雑な設計が施されていることが挙げられます。通常のサマータイヤは乾燥路面や雨天時のグリップ性能を最大限に高めるよう作られていますが、オールシーズンタイヤは冬場の低温時でも柔軟性を保ちつつ、ある程度の雪道にも対応できるように設計されています。そのため、使用されるゴムの素材やトレッドパターンが異なり、価格が高くなりやすいのです。
例えば、一般的な15インチのタイヤで比較すると、
- サマータイヤ:1本 8,000円~12,000円程度(4本で32,000円~48,000円)
- オールシーズンタイヤ:1本 10,000円~18,000円程度(4本で40,000円~72,000円)
このように、1本あたり2,000~6,000円ほどの差があり、4本セットでは1万円以上の価格差が生じることが一般的です。
ただし、オールシーズンタイヤは年間を通じて履き続けられるため、交換の手間やスタッドレスタイヤの購入費用を考えると、長期的にはコストパフォーマンスが良いと考えることもできます。特に、年に数回しか雪が降らない地域に住んでいる場合、スタッドレスタイヤを購入するよりも結果的に経済的といえるでしょう。
しかし、冬の厳しい雪道では、サマータイヤはもちろん、オールシーズンタイヤでも不十分な場合があります。価格だけで選ぶのではなく、住んでいる地域や走行環境を考慮し、自分に合ったタイヤを選ぶことが大切です。
ヨーロッパと日本のオールシーズンタイヤ事情の違い

オールシーズンタイヤは、その名の通り一年を通して使用できる便利なタイヤですが、ヨーロッパと日本では普及率や使用環境に大きな違いがあります。ヨーロッパでは、オールシーズンタイヤが広く受け入れられ、装着率も高いのに対し、日本ではまだ普及が進んでいないのが現状です。これには、気候条件や道路環境、さらには法律や文化的な違いが影響しています。
ヨーロッパでは、オールシーズンタイヤの装着率は30~40%程度といわれており、日本よりもはるかに高い数値を記録しています。特にフランスやドイツ、イタリアなどでは、都市部を中心にオールシーズンタイヤが一般的に使用されています。これは、ヨーロッパの多くの地域では日本ほど厳しい降雪が少なく、冬場でも路面凍結が限定的なため、オールシーズンタイヤで十分対応できることが理由の一つです。また、ヨーロッパでは冬用タイヤの装着が法律で義務付けられている地域が多いため、規制をクリアする性能を持つオールシーズンタイヤが重宝されているのです。
一方、日本ではオールシーズンタイヤの装着率は5~10%程度と低く、まだ一般的とは言えません。その理由として、日本の気候が地域ごとに大きく異なることが挙げられます。例えば、北海道や東北、北陸などの豪雪地帯では、オールシーズンタイヤでは雪道の走行性能が十分でないため、冬季はスタッドレスタイヤが主流となっています。一方で、関東や関西などの比較的温暖な地域では、冬の降雪が少ないためサマータイヤで通年走る人も多く、オールシーズンタイヤの必要性がそれほど高くないという事情があります。
また、日本では「冬はスタッドレスタイヤ、夏はサマータイヤ」という二種類のタイヤを使い分ける文化が根強く定着しています。ディーラーやカー用品店でも、その考え方を前提にタイヤの提案をすることが多いため、オールシーズンタイヤの選択肢が広がりにくいのです。
こうした違いから、ヨーロッパではオールシーズンタイヤが「スタンダードな選択肢」として認識されているのに対し、日本では「特殊なタイヤ」として扱われる傾向にあります。しかし、日本でも年々オールシーズンタイヤへの関心が高まっており、特に都市部や温暖な地域では、選択肢の一つとして認知されつつあります。今後、道路事情やユーザーの意識の変化によって、普及が進む可能性は十分にあるでしょう。
海外ではオールシーズンタイヤが主流?日本だけの事情

オールシーズンタイヤの普及状況を世界的に見ると、国や地域によって大きく異なります。特に海外では、オールシーズンタイヤが一般的に使用される国も多く、主流の選択肢となっているところもあります。しかし、日本ではまだオールシーズンタイヤが浸透しておらず、一般的な選択肢とは言えない状況です。では、なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。
まず、アメリカではオールシーズンタイヤがもっとも普及しているタイヤの種類の一つです。アメリカでは、国土が広大であり、地域によって気候が大きく異なるため、年間を通じて履けるオールシーズンタイヤの需要が高まっています。特に、カリフォルニアやフロリダのように雪がほとんど降らない地域では、オールシーズンタイヤが標準装備されることも珍しくありません。また、アメリカの多くの地域では「冬用タイヤの装着義務」がないため、オールシーズンタイヤの利便性がより評価される傾向にあります。
ヨーロッパに目を向けると、フランスやドイツ、イタリアなどではオールシーズンタイヤの使用が増えているのが特徴です。これは、ヨーロッパでは冬用タイヤ規制がある国が多いものの、オールシーズンタイヤの中には「3PMSF(スリーピークマウンテンスノーフレーク)」という冬用タイヤの認証を受けたものがあり、それを装着することで規制をクリアできるためです。こうした理由から、オールシーズンタイヤの選択肢が広がり、普及が進んでいます。
一方、日本ではオールシーズンタイヤの普及が進んでいない理由として、以下のような要因が挙げられます。
- タイヤ交換文化が定着している
日本では「夏はサマータイヤ、冬はスタッドレスタイヤ」という使い分けが当たり前となっており、オールシーズンタイヤを選ぶという発想自体が広がっていません。そのため、ディーラーやカー用品店でも、オールシーズンタイヤを積極的に推奨するケースが少なく、結果として普及が進みにくいのです。 - 道路事情が異なる
日本は降雪地域と非降雪地域がはっきり分かれており、豪雪地帯ではオールシーズンタイヤでは対応できない場面が多いため、スタッドレスタイヤが主流となっています。特に北日本では、雪道での安全性を考えると、オールシーズンタイヤよりもスタッドレスタイヤの方が安心できると考えられています。 - 高速道路の冬用タイヤ規制
日本の高速道路では、雪が積もった際に「冬用タイヤ規制」が発動されることがあります。この規制の基準として、オールシーズンタイヤは「3PMSF認証」を取得していないと、冬用タイヤとして認められません。しかし、日本で流通しているオールシーズンタイヤの中には、この認証を受けていないものもあり、そうしたタイヤでは規制時に走行できないため、敬遠されることが多いのです。
こうした事情から、日本ではオールシーズンタイヤがなかなか主流にならず、サマータイヤとスタッドレスタイヤの併用が一般的となっています。ただし、近年は温暖な地域を中心に「タイヤ交換の手間を減らしたい」というニーズが増えており、オールシーズンタイヤへの関心は高まりつつあります。
将来的には、日本でもオールシーズンタイヤの選択肢が増え、より多くのドライバーにとって魅力的な選択肢となる可能性があります。しかし、現時点では海外ほど普及しておらず、「使える地域が限られる」「冬の性能には注意が必要」といった点を理解した上で選ぶことが大切です。
オールシーズンタイヤをディーラーで買う際の注意点と後悔しない選び方

- 新型車でもオールシーズンタイヤは選べる?
- ホンダ・日産・トヨタでの取り扱い状況
- マツダやスバルではどうなのか?
- ディーラーで購入するメリットとデメリット
- ディーラーで買って後悔しないためのポイント
新型車でもオールシーズンタイヤは選べる?

新型車を購入する際に「最初からオールシーズンタイヤを装着できるのか?」と疑問に思う人も多いでしょう。結論から言うと、多くの新型車は基本的にサマータイヤが標準装備されており、オールシーズンタイヤを選択できるケースは非常に限られています。
新車は工場出荷時に特定のタイヤが装着されており、それがほぼすべてサマータイヤです。これは、メーカーが車両の性能を最大限に引き出すために、走行性能や燃費効率を考慮してタイヤを選んでいるためです。オールシーズンタイヤは便利な選択肢ではありますが、純正タイヤとして設定されることは稀で、特に日本国内のディーラーではほぼ見かけることがありません。
しかし、車種やメーカーによっては、ディーラーでオールシーズンタイヤに交換することが可能です。ただし、その場合でも以下のような条件がつくことが一般的です。
- オールシーズンタイヤの購入費用が別途かかる
- 純正サマータイヤとの交換で「差額調整」は行われず、オールシーズンタイヤの価格がそのまま加算される
- 交換工賃や廃タイヤ処分費用が発生する
つまり、ディーラーでオールシーズンタイヤに交換する場合は、新車の総費用が2~5万円ほど高くなる可能性があるということです。また、メーカー純正のオールシーズンタイヤはほとんど存在しないため、ディーラー側で特定のメーカーのオールシーズンタイヤを取り寄せる必要があり、納車までの期間が長くなるケースもあります。
一方、海外では一部のメーカーがオールシーズンタイヤを標準装備として選べる新車を販売しています。例えば、アメリカやヨーロッパの一部のメーカーでは、SUVやクロスオーバー車にオールシーズンタイヤが初めから装着されていることもあります。特に寒冷地向けのモデルでは、冬季の走行性能を考慮して、オールシーズンタイヤが選択肢に含まれる場合もあります。しかし、日本市場向けの新型車では、まだそのような設定が一般的ではないのが現状です。
もし新車購入時にオールシーズンタイヤを希望する場合は、ディーラーに事前に相談し、納車時に交換してもらうか、納車後にカー用品店やタイヤ専門店で交換する方法が現実的でしょう。
ホンダ・日産・トヨタでの取り扱い状況

日本の主要自動車メーカーであるホンダ・日産・トヨタでは、オールシーズンタイヤの取り扱いがどのようになっているのでしょうか。それぞれのメーカーのディーラーの対応について解説します。
ホンダの場合
ホンダのディーラーでは、新車のオプションとしてオールシーズンタイヤを選択することはほぼできません。純正タイヤとして装着されるのはサマータイヤが基本であり、オールシーズンタイヤへの変更はディーラー側で対応可能なケースもありますが、標準設定ではありません。
特に軽自動車やコンパクトカーでは、オールシーズンタイヤの需要が少ないため、純正品としての用意がなく、希望する場合は別途取り寄せが必要になります。ただし、SUVや一部のミニバンでは、ディーラー側で交換対応を行っていることもあります。
日産の場合
日産も同様に、新車にオールシーズンタイヤが装着されることは基本的にありません。ディーラーでのオプション設定もほぼなく、標準装備のサマータイヤで納車されることが一般的です。
しかし、日産のSUV(エクストレイルやアリアなど)では、一部の地域向けにオールシーズンタイヤが推奨される場合もあり、ディーラーによっては相談次第で交換可能な場合もあります。ただし、やはりタイヤ代がそのまま加算され、コスト面では割高になることが多いです。
トヨタの場合
トヨタもホンダや日産と同じく、基本的に新車の標準タイヤはサマータイヤです。ただし、トヨタは国内最大手の自動車メーカーであり、ディーラー網が広いため、オールシーズンタイヤの取り扱いには柔軟な対応をする店舗もあります。
特に、SUV(RAV4、ハリアーなど)やミニバン(アルファード、ヴォクシー)では、オールシーズンタイヤへの交換を希望するユーザーも増えており、ディーラー側で交換可能な場合もあります。ただし、やはりメーカー純正のオールシーズンタイヤは存在しないため、ディーラーが取り寄せたタイヤに交換する形となります。
総じて、ホンダ・日産・トヨタのいずれのメーカーも、オールシーズンタイヤが標準装備されることはほぼなく、希望する場合は別途費用がかかることが前提となります。
マツダやスバルではどうなのか?

マツダやスバルのディーラーでは、オールシーズンタイヤの取り扱いはどのようになっているのでしょうか。これらのメーカーの特徴も踏まえて解説します。
マツダの場合
マツダの新車にも基本的にサマータイヤが装着されており、オールシーズンタイヤを選択することはできません。ただし、マツダは走行性能にこだわるブランドであるため、純正タイヤにも高性能なモデルが選ばれることが多いです。
マツダ車を購入する際にオールシーズンタイヤを希望する場合、ディーラーで交換可能なこともありますが、タイヤの選択肢が限られているため、希望する銘柄が手に入らないこともあります。そのため、タイヤ専門店やカー用品店で別途交換する方が現実的でしょう。
スバルの場合
スバルはAWD(全輪駆動)技術を得意とするメーカーであり、雪道の走破性を重視するユーザーが多いことが特徴です。そのため、スタッドレスタイヤを購入する人が多く、オールシーズンタイヤの選択肢は比較的少ないのが現状です。
ただし、スバルのSUV(フォレスター、アウトバックなど)では、北米市場向けにオールシーズンタイヤが装着されるケースがあります。日本仕様では基本的にサマータイヤが標準ですが、ディーラーによってはオールシーズンタイヤへの交換を受け付けている場合もあります。
スバルの現行ラインアップでは、レイバック、クロストレック、フォレスターの一部グレードでオールシーズンタイヤが工場出荷時に装着されているようです。
しかし、スバルのディーラーはタイヤの持ち込み交換に対して割増料金を設定していることが多いため、費用を抑えたい場合はカー用品店やタイヤ専門店で交換する方が得策でしょう。
結論として、マツダやスバルでもオールシーズンタイヤを選ぶことは可能ですが、ディーラーでの対応には限りがあるため、別途交換するケースが一般的となります。
ディーラーで購入するメリットとデメリット

オールシーズンタイヤを購入する際、ディーラーで購入するべきか、それともカー用品店やタイヤ専門店を利用するべきかで悩む人も多いでしょう。ディーラーでの購入には確かにメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。
ディーラーで購入するメリット
1. 純正品の安心感がある
ディーラーで販売されているタイヤは、メーカーが推奨する純正品や、推奨タイヤに準ずるものが多いです。これにより、車両の性能を最大限に引き出せるように設計されており、走行性能や安全性が担保されているのが最大のメリットです。
2. プロによる適切な取り付け・調整
ディーラーの整備士は、メーカーの研修を受けたプロフェッショナルです。タイヤ交換時にはホイールバランス調整や適切な締め付けトルクの設定が行われるため、安心して運転できるでしょう。また、適合するタイヤを的確に選んでもらえるため、知識がない人でも安心して依頼できます。
3. メンテナンスとセットで依頼できる
ディーラーでは、タイヤ交換だけでなく、オイル交換や点検などの定期メンテナンスと一緒に作業を依頼できます。これにより、車のコンディションを一度にチェックできるため、トータルでのメンテナンスがしやすいというメリットがあります。
4. 交換時のアフターサポートが充実
ディーラーで交換したタイヤは、万が一トラブルが発生した際の対応もスムーズです。例えば、新しいタイヤに不具合があった場合でも、ディーラー側でメーカー保証を適用して対応してもらえる場合があります。
ディーラーで購入するデメリット
1. 価格が高い
ディーラーでタイヤを購入すると、価格がカー用品店やタイヤ専門店に比べて高くなる傾向があります。これは、ディーラーが純正品や特定ブランドのタイヤを扱っており、価格の自由度が低いためです。また、持ち込みタイヤの交換には割増料金がかかることもあるため、費用面では不利になりやすいです。
2. 選べるタイヤの種類が少ない
ディーラーでは、基本的にメーカーが推奨するタイヤしか取り扱っていないため、選択肢が少ないのがデメリットです。オールシーズンタイヤを希望しても、ディーラーが取り扱っていない場合、別の店で購入するしかありません。
3. 交換の予約が必要で、時間がかかることも
ディーラーは整備予約が混み合うことが多く、タイヤ交換だけでも事前に予約が必要になることがあります。また、メーカーから取り寄せが必要な場合は、納期が数週間かかることもあり、すぐに交換したい場合には不便に感じることがあります。
このように、ディーラーでのタイヤ購入には、安心感や信頼性というメリットがある一方で、価格や選択肢の自由度の低さがデメリットとなります。どちらを優先するかを考えながら選ぶことが重要です。
ディーラーで買って後悔しないためのポイント

ディーラーでオールシーズンタイヤを購入する際に、「思ったより高かった」「他の選択肢の方が良かったかも」と後悔しないためには、事前にいくつかのポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、ディーラーで買う場合に注意すべき点を解説します。
1. 価格を事前に比較する
ディーラーでタイヤを購入する前に、カー用品店やタイヤ専門店の価格と比較することが重要です。例えば、ディーラーで見積もりをもらった後に、同じサイズ・ブランドのオールシーズンタイヤが他店でどのくらいの価格で販売されているかをチェックしましょう。
特に、タイヤ本体の価格だけでなく、交換工賃やバランス調整費用、廃タイヤ処分料などの総額で比較することがポイントです。場合によっては、ディーラーよりも他の店舗の方が1~2万円安くなることもあります。
2. タイヤの持ち込み交換が可能か確認する
ディーラーによっては、「持ち込みタイヤの交換は不可」または「持ち込みの場合は割増料金がかかる」というルールがあります。そのため、自分で購入したオールシーズンタイヤをディーラーに持ち込んで交換できるのか、事前に確認しておくことが大切です。
もし持ち込み交換が難しい場合は、ディーラーで交換するよりもカー用品店やタイヤ専門店での交換を検討する方がコストを抑えられることがあります。
3. オールシーズンタイヤの取り扱いがあるかを確認する
ディーラーによっては、オールシーズンタイヤを取り扱っていないこともあります。そのため、希望するタイヤがディーラーで取り寄せ可能かどうかを事前に問い合わせることが重要です。
また、オールシーズンタイヤにはメーカーによって性能の違いがあるため、どのブランドのタイヤを選ぶべきかも調べておくと良いでしょう。
4. 交換時期を考慮する
ディーラーは予約が必要な場合が多いため、急にタイヤ交換が必要になったときにすぐ対応できない可能性があります。そのため、タイヤの摩耗が進んでいる場合は、余裕を持って早めに交換の予約をすることが大切です。
また、冬前にオールシーズンタイヤへ交換を検討している場合は、混雑する時期(10月~12月)を避けて、早めに交換するのが賢い選択となります。
5. ディーラーでの特典や保証を確認する
ディーラーで購入するメリットの一つにアフターサポートや保証が充実していることがあります。例えば、一定期間の無料点検が付いている場合や、万が一のタイヤトラブル時に保証が適用されることもあります。
ただし、こうした特典がどの程度充実しているのかは、ディーラーごとに異なるため、事前に説明を受けておくことが後悔を防ぐポイントです。
まとめ
ディーラーでオールシーズンタイヤを購入することには、「純正品の安心感」や「専門的なメンテナンスを受けられる」といったメリットがある一方、価格の高さや選択肢の少なさというデメリットもあります。そのため、購入前には価格や選択肢を比較し、持ち込み交換の可否、交換時期の調整などをしっかり確認しておくことが大切です。
こうしたポイントを押さえておけば、ディーラーでのタイヤ購入で後悔することなく、満足のいく選択ができるでしょう。
オールシーズンタイヤ ディーラーでの購入時に知っておくべきこと
- ディーラーでのオールシーズンタイヤ購入はカー用品店より1.5~2倍高い傾向がある
- ディーラーではメーカー純正品が手に入るが、選べる種類が少ない
- タイヤ専門店では同じ銘柄のタイヤが安く購入できることが多い
- ディーラーは持ち込みタイヤ交換を受け付けないか、割増料金を取ることがある
- 日本でのオールシーズンタイヤ装着率は約5~10%と低い
- ヨーロッパではオールシーズンタイヤの装着率が30~40%と高い
- 海外では冬用タイヤ規制をクリアするオールシーズンタイヤが流通している
- 日本では冬用タイヤ規制時にオールシーズンタイヤが認められないことがある
- 新型車の純正装着タイヤはほぼサマータイヤであり、オールシーズンタイヤは選べない
- ホンダ・日産・トヨタのディーラーではオールシーズンタイヤへの交換は特注対応が多い
- マツダやスバルでもオールシーズンタイヤの純正設定はなく、別途交換が必要
- ディーラーでのタイヤ交換は信頼性が高いが、工賃や時間がかかる
- オールシーズンタイヤを希望する場合、事前にディーラーへ在庫確認が必要
- 価格を重視するなら、カー用品店やタイヤ専門店での購入・交換が最適
- ディーラーで購入するなら、特典や保証の内容を事前に確認すべき
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