4WDにオールシーズンタイヤは最適か?雪道での実力を検証

4WDにオールシーズンタイヤは最適か?雪道での実力を検証

冬のドライブを考えたとき、「4WDならオールシーズンタイヤで雪道も安心なのでは?」と思う方は多いかもしれません。オールシーズンタイヤは、夏タイヤとスタッドレスタイヤの中間的な存在として、1年を通じて使える利便性が魅力です。しかし、本当に雪道でも問題なく走行できるのでしょうか?

オールシーズンタイヤの雪道性能について考えるとき、重要なのがスノーフレークマークの有無です。スノーフレークマーク付きのタイヤは一定の雪道性能を備えていますが、果たしてスタッドレスタイヤと比較したときに十分なグリップ力を発揮できるのでしょうか。また、スキー場や凍結路ではどのような違いがあるのか、注意すべきポイントを知っておくことが大切です。

特に4WDの場合、「駆動力があるからオールシーズンタイヤで十分」と思われがちですが、雪道での安全性はタイヤの性能によって大きく左右されます。4WDであってもやめたほうがいい雪道の状況や、オールシーズンタイヤを選んで後悔するケースについても知っておく必要があります。

本記事では、「オールシーズンタイヤ 4WDはやめたほうがいいのか?」という視点から、雪道での実力やスタッドレスとの違いを詳しく解説します。さらに、実際におすすめのオールシーズンタイヤや、シーン別の最適なタイヤ選択についても紹介します。スタッドレス不要なのか、それともオールシーズンタイヤでは限界があるのか、結局どうするべきなのかを知り、冬のドライブをより安全にするための判断材料として役立ててください。

記事のポイント
  • オールシーズンタイヤの雪道性能とスタッドレスタイヤとの違い
  • 4WDでもオールシーズンタイヤだけでは不安な雪道の状況
  • スノーフレークマークの意味と雪道での安全性への影響
  • シーン別に最適なタイヤ選択の方法とおすすめのオールシーズンタイヤ
目次

オールシーズンタイヤ 4WDは雪道でも安心か?

オールシーズンタイヤ 4WDは雪道でも安心か?
  • 雪に強い?オールシーズンタイヤの実力
  • スノーフレークマークとは?基準と性能
  • スキー場へ行くならオールシーズンタイヤでOK?
  • 凍結路に強い?スタッドレスとの違い
  • オールシーズンタイヤを選んで後悔しないために

雪に強い?オールシーズンタイヤの実力

雪に強い?オールシーズンタイヤの実力

オールシーズンタイヤは、その名の通り一年を通して使用できることが特徴です。しかし、「雪に強いか?」と問われると、答えは「状況による」となります。確かに、一般的な夏タイヤと比較すれば雪道での走行性能は向上します。しかし、スタッドレスタイヤと比べると、性能には大きな差があるのです。

オールシーズンタイヤには、雪道でもある程度のグリップを確保できるように設計された溝や、低温でも硬くなりにくいゴムが使用されています。そのため、降り始めの雪や圧雪された道路では、問題なく走行できることが多いでしょう。都市部や、冬でも雪が少ない地域で急な降雪に対応するには適しているかもしれません。

しかし、凍結した道路や、深い雪が積もるような環境では、オールシーズンタイヤでは十分な安全性を確保するのが難しくなります。特に、氷の上ではスタッドレスタイヤほどのグリップ力を発揮できないため、スリップしやすくなるのです。さらに、坂道では発進が困難になったり、下り坂でブレーキをかけても止まりにくくなったりすることがあります。

また、地域や道路の状況によっては、冬用タイヤ規制がかかることがあります。オールシーズンタイヤにはスノーフレークマークが付いているものもありますが、それでも「チェーン規制」が発令された場合は、チェーンを装着しないと走行できません。このように、オールシーズンタイヤは「雪に強い」と言い切るのは難しく、雪道を頻繁に走るのであればスタッドレスタイヤを選ぶ方が無難でしょう。

スノーフレークマークとは?基準と性能

スノーフレークマークとは?基準と性能

スノーフレークマークとは、オールシーズンタイヤや冬用タイヤが一定の雪道性能を持っていることを示す認証マークです。正式名称は「3PMSF(Three-Peak Mountain Snowflake)」で、雪の結晶のアイコンが描かれたデザインになっています。

このマークは、ASTM(米国試験材料協会)の定めた基準に基づいています。具体的には、厳しい冬道での性能テストをクリアしたタイヤにのみ付与されるものです。テストでは、氷点下の環境でタイヤのグリップ力や制動性能を評価し、一定の基準を満たしたものだけがスノーフレークマークを取得できます。

ただし、スノーフレークマークが付いているからといって、スタッドレスタイヤと同等の性能があるわけではありません。オールシーズンタイヤに付いているスノーフレークマークは、あくまで「夏タイヤよりは雪道に適している」ことを示しているに過ぎないのです。実際に、氷点下の凍結路ではスタッドレスタイヤに比べて制動距離が長くなり、スリップしやすい傾向があります。

また、日本では「冬用タイヤ規制」の対象としてスノーフレークマーク付きのオールシーズンタイヤが認められることが多いですが、「チェーン規制」がかかる道路ではタイヤチェーンの装着が必須となります。このため、スノーフレークマークがあるからといって、どんな雪道でも安心して走れるわけではないのです。

このように、スノーフレークマークはタイヤの雪道性能を保証するものではなく、「一定の基準を満たしたタイヤ」であることを示すマークに過ぎません。雪道を頻繁に走る場合は、オールシーズンタイヤよりもスタッドレスタイヤを選ぶのが賢明でしょう。

スキー場へ行くならオールシーズンタイヤでOK?

スキー場へ行くならオールシーズンタイヤでOK?

スキー場へ行く際、オールシーズンタイヤで問題なく走行できるのか、不安に感じる方も多いでしょう。結論として、スキー場の立地や天候によっては、オールシーズンタイヤだけでは十分ではない場合があります。

スキー場は、標高が高く気温が低いため、雪道や凍結路が多くなることが一般的です。特に、スキー場へ続く山道は、カーブが多く、急勾配の坂道も存在します。このような環境では、スタッドレスタイヤの方が圧倒的に有利です。オールシーズンタイヤは、浅い雪や圧雪路であればある程度のグリップを発揮できますが、凍結した坂道では滑りやすくなるため、安全性が低下するのです。

また、多くのスキー場では「冬用タイヤ規制」が敷かれることがあります。スノーフレークマーク付きのオールシーズンタイヤであれば、この規制をクリアできる場合もありますが、「チェーン規制」がかかるとチェーン装着が必須になります。これは、オールシーズンタイヤの限界を示すものとも言えるでしょう。

さらに、スキー場の駐車場は未舗装で雪が積もりやすいことが多く、駐車時にスタックしてしまうリスクも考えられます。特に、新雪が積もった場合、オールシーズンタイヤでは十分なトラクションが得られず、動けなくなる可能性があるのです。

もしオールシーズンタイヤでスキー場へ行く場合は、必ずタイヤチェーンを持参し、必要に応じて装着できる準備をしておきましょう。また、過信せずに慎重な運転を心がけることが大切です。急なアクセルやブレーキ操作を避け、カーブでは十分に減速しながら走行することで、スリップのリスクを最小限に抑えられるでしょう。

このように、スキー場へ向かう際は、オールシーズンタイヤだけでの走行はおすすめしづらいのが実情です。雪道や凍結路の安全性を優先するなら、スタッドレスタイヤを装着するか、最低限タイヤチェーンを用意しておくべきでしょう。

凍結路に強い?スタッドレスとの違い

凍結路に強い?スタッドレスとの違い

オールシーズンタイヤとスタッドレスタイヤは、どちらも雪道を走行できる性能を持っていますが、凍結路に対する強さには大きな違いがあります。特に氷点下の環境や、ブラックアイスバーンと呼ばれる見えにくい氷の層ができた道路では、この差が顕著に表れるのです。

まず、スタッドレスタイヤは凍結路でも高いグリップを発揮できるように設計されています。特殊なゴムコンパウンドを使用し、低温下でも柔軟性を保つことができるため、氷の表面にしっかりと密着します。さらに、細かなサイプ(細い溝)がタイヤ表面に施されており、このサイプが氷上の水膜を吸収・除去することで、タイヤと氷との接地面を確保し、滑りにくくしているのです。

一方で、オールシーズンタイヤは「雪道にはある程度対応できるが、凍結路では限界がある」と言えます。オールシーズンタイヤに使用されているゴムは、スタッドレスタイヤほど低温耐性が高くないため、氷上では硬くなりやすく、十分なグリップを得られません。また、サイプの数や深さもスタッドレスタイヤほどではなく、水膜を効率的に取り除く能力が低いため、氷の上では滑りやすくなるのです。

また、制動距離の違いも注目すべき点でしょう。JAF(日本自動車連盟)によるテストでは、氷上での制動距離を比較すると、スタッドレスタイヤの方がオールシーズンタイヤよりも圧倒的に短いことが分かっています。例えば、氷上で40km/hからブレーキをかけた場合、スタッドレスタイヤは約30mで停止できるのに対し、オールシーズンタイヤではその1.5倍以上の距離が必要となることもあります。この差は、安全性を大きく左右する要素です。

つまり、オールシーズンタイヤは「雪道」には一定の対応ができるものの、「凍結路」に関してはスタッドレスタイヤには到底及ばないのです。もし冬場に凍結が頻発する地域を走るのであれば、オールシーズンタイヤではなく、スタッドレスタイヤを装着するのが安全といえるでしょう。

オールシーズンタイヤを選んで後悔しないために

オールシーズンタイヤを選んで後悔しないために

オールシーズンタイヤは、「1年中履き替えなしで使える」という手軽さが大きな魅力です。しかし、選び方を誤ると「思ったより雪道で使えなかった」「スタッドレスタイヤと比べて滑る」といった後悔につながることもあります。そのため、オールシーズンタイヤを選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。

まず最も大切なのは、自身の走行環境をよく理解することです。オールシーズンタイヤは、冬場の都市部での急な降雪や、浅雪の道路を走る機会がある人には適しています。しかし、頻繁に雪が積もる地域や、凍結路を走る機会が多い場合は、スタッドレスタイヤを選んだほうが良いでしょう。特に、スキー場や山間部へ行く予定があるなら、オールシーズンタイヤだけでは心もとないと考えたほうが無難です。

次に、スノーフレークマークの有無を確認することが重要です。このマークが付いているオールシーズンタイヤは、一定の雪道性能が認められています。ただし、これは「夏タイヤよりも雪道での性能が高い」という程度のものであり、スタッドレスタイヤほどのグリップ力があるわけではありません。特にアイスバーンや凍結路では、スノーフレークマーク付きのオールシーズンタイヤであっても滑るリスクが高くなります。

また、チェーンの準備も忘れてはいけません。オールシーズンタイヤでは、冬用タイヤ規制の道路は走行できますが、チェーン規制がかかった道では、スタッドレスタイヤであってもチェーンが必要になります。そのため、オールシーズンタイヤで冬道を走る場合は、チェーンを携行し、必要に応じて装着する準備をしておきましょう。

さらに、オールシーズンタイヤは消耗が早いという点も考慮するべきです。スタッドレスタイヤは冬季限定で使用するため比較的長持ちしますが、オールシーズンタイヤは夏の暑さにもさらされるため、ゴムの劣化が早く進みます。特に、年間走行距離が多い人は、思ったより早くタイヤの寿命が尽きてしまう可能性があります。そのため、コストパフォーマンスを考えると、夏と冬でタイヤを履き替える方が長期的には安く済むケースもあるのです。

最後に、過信しないことが最も重要です。オールシーズンタイヤは万能ではありません。確かに便利な選択肢ですが、過信して過酷な雪道や凍結路を無理に走行しようとすると、事故のリスクが高まります。もし冬場に長距離を走る機会があるなら、スタッドレスタイヤへの交換を検討するのが賢明でしょう。

このように、オールシーズンタイヤは「適した環境で使う」ことでメリットを最大限に活かせます。選ぶ前に、自分の使用環境や走行距離、雪道の頻度をしっかりと考え、後悔しないタイヤ選びをしましょう。

オールシーズンタイヤ 4WDはやめたほうがいいのか?

オールシーズンタイヤ 4WDはやめたほうがいいのか?
  • 4WDでもやめたほうがいい雪道の状況
  • 雪道での安全性、スタッドレスと比較
  • スタッドレス不要?オールシーズンタイヤの限界
  • 4WDならオールシーズンタイヤだけで十分か?
  • 実際におすすめのオールシーズンタイヤは?
  • 結局どうするべき?シーン別タイヤ選択の最適解

4WDでもやめたほうがいい雪道の状況

4WDでもやめたほうがいい雪道の状況

4WDは四輪すべてに駆動力が伝わるため、雪道に強いと思われがちですが、どんな状況でも安全に走れるわけではありません。むしろ、4WDの特性を正しく理解していないと、危険な状況に陥ることもあります。ここでは、「4WDでもやめたほうがいい雪道の状況」について解説します。

まず、アイスバーン(凍結路)は4WDであっても非常に危険です。4WDは発進や加速時には優れたトラクションを発揮しますが、ブレーキ性能が向上するわけではありません。特に、ブラックアイスバーンと呼ばれる透明な氷の層ができた道路では、どんな駆動方式でも滑ってしまいます。4WDでもスタッドレスタイヤやチェーンがないと制動距離が大幅に伸び、コントロールを失う危険があるのです。

次に、急勾配の坂道も注意が必要です。上り坂では4WDのトラクション性能が活きるため、比較的スムーズに登ることができます。しかし、下り坂ではエンジンブレーキをかけてもタイヤがロックしやすく、スタッドレスやチェーンなしではスリップしてしまうリスクが高まります。4WDでもブレーキをかけながらの下り坂では、タイヤのグリップ力が不十分だと止まりきれず、事故につながる可能性があるのです。

また、深雪が積もった道も4WDだけでは危険です。雪が30cm以上積もるような状況では、4WDでもタイヤが雪に埋まり、身動きが取れなくなることがあります。特に、軽いパウダースノーではなく湿った雪や圧雪の下に氷がある場合、トラクションが得られずスタックしやすくなります。さらに、車体の底が雪に接触すると、いくら4WDでもタイヤが浮いてしまい、進むことができません。

最後に、吹雪やホワイトアウトの状況では、4WDの駆動力よりも視界の確保が重要になります。どれだけ雪道に強い車でも、視界がゼロに近い状態では安全に運転することは困難です。4WDだからといって過信せず、吹雪が激しいときは無理に運転せずに待機する判断も必要でしょう。

このように、4WDでもやめたほうがいい雪道の状況はいくつもあります。駆動方式だけでなく、適切なタイヤの装着や、慎重な運転が安全な走行には欠かせません。

雪道での安全性、スタッドレスと比較

雪道での安全性、スタッドレスと比較

雪道での安全性を確保するためには、どのようなタイヤを選ぶかが非常に重要です。オールシーズンタイヤとスタッドレスタイヤは、それぞれ特徴が異なり、雪道での安全性には大きな差があります。ここでは、両者を比較しながら、どちらがより安全なのかを解説します。

まず、雪道でのグリップ力の違いが挙げられます。スタッドレスタイヤは、雪道や凍結路でのグリップ力を最大限に高めるよう設計されています。特殊なゴムを使用しており、低温でも硬くならず、タイヤがしっかりと路面を捉えられるようになっています。また、サイプ(細かな溝)が多く配置されており、氷上の水膜を除去することで滑りにくくなっています。

一方、オールシーズンタイヤは、夏タイヤと冬タイヤの中間的な存在です。そのため、雪道でのグリップ力はある程度確保されていますが、スタッドレスタイヤには及びません。特に、凍結路では制動距離が長くなり、滑りやすくなるため、注意が必要です。例えば、40km/hで走行中にブレーキをかけた場合、スタッドレスタイヤが30mで停止できるのに対し、オールシーズンタイヤでは1.5倍以上の距離が必要になることもあります。

次に、タイヤの寿命や耐久性についても比較してみましょう。オールシーズンタイヤは、1年中使用できるため、タイヤの交換が不要であるというメリットがあります。しかし、夏の高温にもさらされるため、ゴムの劣化が早く、摩耗しやすいというデメリットもあります。一方、スタッドレスタイヤは冬限定で使用するため、摩耗のスピードが遅く、適切に管理すれば数年使用できます。

また、法規制の違いも考慮する必要があります。冬用タイヤ規制がかかる道路では、スノーフレークマーク付きのオールシーズンタイヤでも走行できますが、チェーン規制が発令された場合は、スタッドレスタイヤでもチェーン装着が必須になります。

このように、雪道での安全性を最優先に考えるなら、スタッドレスタイヤを選ぶのが無難です。オールシーズンタイヤは、雪道の頻度が低い地域や都市部の突然の降雪には対応できますが、本格的な冬道を走るならスタッドレスタイヤの方が圧倒的に安全といえるでしょう。

スタッドレス不要?オールシーズンタイヤの限界

スタッドレス不要?オールシーズンタイヤの限界

オールシーズンタイヤは、1年を通じて履き替え不要で使えるという点が魅力ですが、果たしてスタッドレスタイヤは本当に不要なのでしょうか?結論から言えば、オールシーズンタイヤだけでは対応しきれない場面があり、スタッドレスタイヤが必要となるケースは少なくありません。

まず、オールシーズンタイヤの限界として凍結路での性能不足が挙げられます。前述の通り、スタッドレスタイヤは氷の上でもグリップを確保するための設計が施されていますが、オールシーズンタイヤにはそこまでの性能はありません。凍結した坂道や交差点では、止まりたいときに止まれない可能性があり、事故のリスクが高まります。

次に、深雪への対応力が低いこともオールシーズンタイヤの限界です。積雪が20cmを超えると、タイヤが雪に埋もれてしまい、トラクションがかかりにくくなります。特に、柔らかい雪や圧雪路ではスタッドレスタイヤの方がしっかりと食い込むため、発進や坂道での安定性が向上します。

さらに、耐久性の問題も見逃せません。オールシーズンタイヤは夏の高温にもさらされるため、ゴムの劣化が早く、スタッドレスタイヤよりも摩耗が早い傾向にあります。結果的に、冬場の性能が低下しやすく、長期間使うことが難しい場合があります。

以上のことから、オールシーズンタイヤは確かに便利ですが、雪道を頻繁に走る場合や、凍結路を走行する可能性があるなら、スタッドレスタイヤを装着する方が安全でしょう。冬場の走行環境を考慮し、適切なタイヤ選びをすることが重要です。

4WDならオールシーズンタイヤだけで十分か?

4WDならオールシーズンタイヤだけで十分か?

4WDは四輪すべてに駆動力が分散されるため、悪路や雪道でも力強い走りができるのが特徴です。しかし、「4WDならオールシーズンタイヤだけで十分か?」と問われると、答えは一概には言えません。確かにオールシーズンタイヤは夏タイヤよりも雪道に強いですが、走行する環境によってはスタッドレスタイヤの方が適している場合もあるのです。

まず、都市部や雪がそれほど多くない地域では、オールシーズンタイヤ+4WDの組み合わせは一定の安心感を提供してくれるでしょう。スノーフレークマーク付きのオールシーズンタイヤであれば、浅雪や圧雪された道路での走行には十分対応できます。冬用タイヤ規制がかかる道路でも通行可能な場合が多く、突然の降雪にも対応しやすいため、雪道に慣れていないドライバーにとってもメリットがあります。

しかし、本格的な雪道や凍結路となると話は別です。4WDであっても、タイヤがしっかりと路面をグリップできなければ安全な走行は難しくなります。特に凍結した坂道やカーブでは、オールシーズンタイヤだけでは制動距離が長くなり、スリップのリスクが高まります。4WDは加速性能には優れていますが、ブレーキ性能を向上させるものではありません。そのため、4WDだからといってスタッドレスタイヤなしで安全に走れるわけではないのです。

さらに、スキー場や山岳地帯のように積雪量が多い場所では、オールシーズンタイヤだけでは心もとないこともあります。深雪ではタイヤが埋もれてしまい、4WDであっても空転する可能性があります。このような状況では、スタッドレスタイヤに加え、タイヤチェーンを用意しておくことが推奨されます。

つまり、4WD+オールシーズンタイヤで十分かどうかは、「どのような雪道を走るのか」によって異なります。積雪の少ない地域であれば有効な選択肢になりますが、頻繁に雪道を走るならスタッドレスタイヤを装着する方が安全です。

実際におすすめのオールシーズンタイヤは?

実際におすすめのオールシーズンタイヤは?

オールシーズンタイヤはメーカーごとに性能が異なり、どのタイヤを選ぶかによって走行性能も大きく変わります。ここでは、特に4WD車に適したオールシーズンタイヤをいくつか紹介します。

1. グッドイヤー Vector 4Seasons Gen-3

このタイヤは、欧州での評価が高く、スノーフレークマークを取得しているため冬道にも対応できます。ドライ・ウェット性能も優れており、都市部の冬道や突然の降雪にも対応しやすいです。SUV向けモデルもあり、4WD車にも適しています。

2. ミシュラン CrossClimate 2

ミシュランのCrossClimateシリーズは、夏のドライ路面でも優れたグリップを発揮し、冬場の雪道でも安定した性能を持つことで知られています。特に、通常のオールシーズンタイヤよりも耐久性が高く、摩耗しにくいため、年間を通じて履き続けることが可能です。

3. ブリヂストン Weather Control A005

ブリヂストンのオールシーズンタイヤで、日本の気候に適した設計がされています。特にウェット性能に優れ、雨の日でも安定した走行が可能です。雪道でも一定の性能を発揮しますが、アイスバーンではスタッドレスタイヤほどのグリップは期待できません。

4. ヨコハマ BluEarth-4S AW21

国内メーカーのヨコハマが開発したオールシーズンタイヤで、日本の道路環境に最適化されています。静粛性と乗り心地に優れており、街乗りメインの4WDユーザーにはおすすめです。ただし、氷上性能はスタッドレスタイヤには及ばないため、凍結が頻繁に起こる地域では慎重な運転が必要です。

これらのオールシーズンタイヤは、いずれもスノーフレークマークを取得しており、冬用タイヤ規制がかかる道路でも使用可能です。ただし、アイスバーンや深雪のような厳しい冬道では、スタッドレスタイヤの方が圧倒的に優れた性能を発揮するため、過信は禁物です。

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結局どうするべき?シーン別タイヤ選択の最適解

結局どうするべき?シーン別タイヤ選択の最適解

オールシーズンタイヤとスタッドレスタイヤ、4WDの特性を考慮すると、最適な選択は「どのような環境で車を使うのか」によって異なります。ここでは、走行環境ごとに適したタイヤの選び方を解説します。

1. 都市部や雪の少ない地域オールシーズンタイヤでもOK

年間を通じて雪がほとんど降らず、積雪があってもすぐに溶けるような地域では、オールシーズンタイヤが便利です。突然の雪にも対応でき、タイヤ交換の手間を省くことができます。ただし、早朝や夜間の凍結には注意が必要です。

2. スキー場や山間部へ行く機会があるスタッドレスタイヤを推奨

スキーや登山などで頻繁に山道を走る場合、オールシーズンタイヤでは限界があります。凍結路や深雪ではスタッドレスタイヤが安全性を確保するため、履き替えた方が安心です。チェーンを併用することで、さらに安全性を高めることができます。

3. 雪が多い地域に住んでいるスタッドレスタイヤ一択

冬場に毎日のように雪が降る地域では、スタッドレスタイヤが必須です。オールシーズンタイヤでは、長期間雪道を走るのには向いていません。また、氷点下になることが多い地域では、アイスバーンへの対応力も重要なため、スタッドレスタイヤを選ぶのが安全です。

4. 冬の長距離移動が多いスタッドレスタイヤ+チェーンを準備

長距離ドライブをする場合、標高の高い道路では突然の積雪や凍結が発生することがあります。そのため、スタッドレスタイヤを装着し、チェーンも車に積んでおくのが最適です。

5. 1年を通じてタイヤ交換をしたくないオールシーズンタイヤを検討

「スタッドレスタイヤの保管場所がない」「履き替えるのが面倒」という場合は、オールシーズンタイヤが選択肢になります。ただし、凍結路や深雪の走行には向かないため、使用環境をしっかり考慮することが重要です。

このように、4WD+オールシーズンタイヤが適しているのは、雪道を頻繁に走らない環境に限られます。冬の使用環境に合わせて適切なタイヤを選び、安全な運転を心がけましょう。

オールシーズンタイヤ 4WDの雪道での実力と注意点

  • オールシーズンタイヤは4WD車でも雪道での性能には限界がある
  • スノーフレークマーク付きタイヤは冬用タイヤ規制に対応できる場合が多い
  • 凍結路ではスタッドレスタイヤと比べて制動距離が長くなりやすい
  • スキー場や山道ではオールシーズンタイヤだけでは心もとない
  • 4WDは発進や登坂性能は向上するが、制動性能はタイヤに依存する
  • 深雪ではオールシーズンタイヤよりもスタッドレスタイヤのほうが有利
  • 都市部や雪の少ない地域ではオールシーズンタイヤが実用的
  • チェーン規制の道路では4WDでもチェーン装着が必要になる
  • オールシーズンタイヤは夏場の高温で摩耗しやすい
  • 走行環境に応じてオールシーズンタイヤかスタッドレスタイヤを選ぶべき
  • 4WDでもアイスバーンでは滑りやすいため過信は禁物
  • オールシーズンタイヤは突然の降雪には対応できるが過信は禁物
  • 雪道の長距離移動をするならスタッドレスタイヤ+チェーンが安全
  • 1年を通じて履き替え不要だが、過酷な冬道には向かない
  • 結局のところ、使用環境に応じた適切なタイヤ選びが重要
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